第39回 大阪42.195kmフルマラソン大会 藤井寺の藤井さんの完走記です

2016年7月24日、健康の為に運動しようとわーわーずに初めて参加しました。
高校を卒業して約20年、運動という運動もしてなかったので、その日は2kmのゆっくりジョグが限界。
フルマラソンなんてとんでもない、学生時代からマラソンが大の苦手で、自分にはもっとも遠いスポーツだと思ってました。
そんな私が、大阪マラソンの生中継を見て「楽しそう」だと感じ、フルマラソンを完走することを目標に練習し始めました。

そして2017年3月5日、長居公園で人生初のフルマラソンにチャレンジしてきました。
練習歴7カ月、練習回数14回、総走行距離180kmの超初心者ランナーの無謀な挑戦…。
制限時間は6時間、時間いっぱいまで使うスケジュールなら走れるだろうと、ナメた考えでスタートラインへ!!

過去最高距離は2カ月前のハーフ、21kmなので、そこまではアップというか練習というか…、未知の世界に踏み出す準備。
キロ7分チョイで走り出し、6.6km毎のエイドでしっかり休憩しながら走ったら、20kmまではすんなり来た。

ここからは未知の距離、さぁ、本番!!

キロ7分チョイでエイドでしっかり休憩という前半のペースを守り、24km、27km、30kmと順調に距離を伸ばす。
30kmのタイムは3時間55分、ほぼ予定通り。
この頃に嫁さんと3人の娘が応援に来てくれて、元気に頑張ってる姿を見せれて一安心(笑)

「30kmで急にしんどくなる」と聞いてたのに、足はまだまだ元気、少し疲労してるけど痙攣しそうな気配もなく、同じペースで走り続けた。

まもなく32km、残り10kmというところまで来て、急に右の腹筋が軽く痙攣というかツッてきた!!
そしたら腰が「くの字」に曲がりだし、背中は丸くなって胸を開いていられない。
それでも走ろうと顔を前に向けたらアゴが上がって呼吸が思うようにできない。

残り10kmでエイドに寄って給水と栄養補給をしても、肩で息をして、手を両膝に付いた状態から動けず、上体を起こす事も出来ない…。
大きい深呼吸を繰り返してたら唇が痺れてきて、目の前が暗くなり、過呼吸の症状が出てきてる気がして細い呼吸に…。

苦しくて…、しんどくて…、リタイヤしようかと何度も思ったけど、子供たちが見てる前で逃げ出すわけにはいかない。
最後まであきらめずに頑張ってる姿を見せないとね。

身体の状態は、腹筋と胸の筋肉は痙攣気味、それでも足の筋肉にはまだまだ余力がありそうだったので、ゴールに向かってしばらく歩く事にした。
10分以上ストップしてたので、この時点で4時間半くらい経ってたのかな。

歩きながら呼吸を整え、しばらくしたら少しずつ状態を起こす事ができるようになってきた。
腕を大きく振り、身体を反らせ、上半身がしっかりと動かせるようになってきた。
3キロほど歩いたせいで、残り6.6kmで制限時間までは55分。

足はまだ動く、上半身も動かせる、ゴールに向けてキロ7分チョイで再スタートした。
走り始めたら体が軽い、呼吸もスタート直後と同じようにできる、「これならいける」と気持ちの悪い笑みがこぼれた。

そして残り3km、「制限時間になったら競技場の門を閉めるから頑張れよ!!」って係りの人に声をかけられ、メチャ焦ってしまう!!
そしたらまた腹筋が軽く痙攣しだした。
キロ7分チョイをキープできずペースダウン、最後のチカラを振り絞って走ってたら、あちこちにいる係りの人が声をかけてくれ、なかには100mほど並走して応援してくれる人まで。

呼吸がちゃんとできないから意識が朦朧と…、そんな状態で制限時間との争い…。

伴走してくれてた方に「競技場はまだですか?」と聞いたら「まだです」と悲しい返答(涙)
しばらくして「スタジアムが見えてきました」と嬉しい報告♪
だけど、目がいい人ってだいぶ手前からスタジアムが見えるんですね、スタジアムま
で果てしなく遠い(涙)

そして、ついに競技場に辿り着いた時、残り時間5分。
最後まで走ってゴールしたかったけど、呼吸ができなくて目の前が暗くなってきたので、情けない話、歩いてしまった。
スタンドからわーわーずの仲間&嫁さんと娘たちの応援が聞こえるけど、息ができなくて返答もできない。

ゴールテープを切る瞬間だけは走ろうと、最後の10mくらいは何とか走ってゴール!!

ゴールタイム、5時間58分27秒、制限時間ギリギリセーフ。
予定では5時間40分でゴールするつもりだったんですが、20分の貯金を歩いて使い切ってゴールということになりました。

ゴール後は息が苦しくて椅子に座って15分ほどゆっくりしたけど呼吸が戻らず、わーわーずの皆さんから動かないと筋肉が…と、ゆっくり歩いてセンターへ移動…。
足は普通に動くけど、やっぱり呼吸が整わず、ゴールしてから30分くらいは呼吸がしんどかったなぁ…。

3月5日はわーわーずの自由練習会の日でもあり、わーわーずの方からたくさんの応援も頂きました。
応援に返事ができなくて申し訳ないなぁ…と思ってたんですが、応援していただいて本当にチカラが出ました。

わーわーずの皆さん、今まで伴走してくださったたくさんの方々、ありがとうございました。

最後に、当日に伴走してくださった、ぜぜっちさん、かんちゃんさん、本当にありがとうございました。

ヤンマースタジアム前を走る、藤井さん、ぜぜっちさん、武庫川のかんちゃん

ぜぜっちの感想
藤井さんとは一緒に走ったことはなく、大会伴走の経験もありませんでしたが、練習場所の長居公園開催ということもあり勢いで立候補しました。
一人伴走は不安だったので相方を募集したところ、武庫川のかんちゃんが手を挙げて下さいました。
 藤井さんは初のフルマラソンでしたが、序盤から跳ばし過ぎることもなく、30キロからは疾走してきましたが粘って粘ってサブ6でゴールできました。
ご家族や、わーわーずのお仲間の前で3人でゴールテープを切ることができ、安心と共に無上の喜びを得ることができました。
武庫川のかんちゃんの感想
初フルマラソン挑戦のブラインドランナーの伴走を、初めての大会伴走としてぜぜっちさんとともに挑みました。
前週の吉備路マラソンの疲れもあり、満足な伴走とはいかなかったものの、ぜぜっちさんの見事なフォローで、何とか無事3人同時にゴールすることができました。
感動の初フルマラソン完走に立ち会うことができ、過去265回のフルマラソン完走の中で一番嬉しかったです。藤井さん、感動をありがとう!
そして、おめでとう!

ヤンマーフィールドトラック上、最後の周回を終えてゴールテープまであと5mの藤井さん