「第28回福知山マラソン」宗平君の完走記です。

昨日は福知山マラソンに出場してきた。この大会は僕のフルマラソンデビューの大会で、それ以来、お気に入りの大会として楽しみにしている。
これまでの自己ベストは京都マラソンで出した4時間08分32秒なので、次は4時間を切れるようにと言い続けているのだが、なかなか実現していないし、自己ベストの更新もない。今度こそは…と気合いが入る。
伴走は昨年の福知山のときにも伴走してもらった賀茂川パートナーズのKさんだ。10月にはKさんに30キロ走を2回やってもらい、鍛えてもらった。

JRの臨時電車・福知山マラソン号に揺られること、約2時間…車掌の激励アナウンスも聞けたので頑張れそうな気がする。
福知山は北部気候のため結構ひんやりしていて霧雨模様だ。長袖+手袋で走るのがよさそうだ。ひらけんは半袖で走るというのだからやはり若い!
スタートを待っている間もときおりしぐれる具合で、じっとしてると寒い。後ろにいたすずちゃん・ほしちゃんペアとおかんさんペアと激励し合って、スタートを待つ。
号砲がなり、スタートだ!

4時間を切るためには、1キロあたり5分35秒を目標にすることになる。
天気は昨年とよく似ている。晴れ、曇り、雨、陽射しの温もり、冷気がめまぐるしく変化する。これもまた福知山らしい。ただ、昨年はこれに強い向かい風が加わっていたので、幾分マイルドバージョンということになるだろう。
由良川に架かる橋を渡り、5キロ地点の福知山駅にやってきた。太鼓の応援もあってにぎやかだ。ペースは1キロ5分20秒ぐらいでやや速いが、下りが多いこともあり、このまま行くのでいいだろう。

市街地を離れ、8キロ地点からはひたすら田んぼ道が続く。昨年はここから天気がだいぶ険しくなったのだが、今回は陽射しの温もりを感じられるほどである。
10キロ地点の少しきつめの上りまでやってきた。ペースはそのまま1キロ5分20秒代であるが、これからの上りで少しペースが落ちたり、エイドによったりを考えるとこれでよさそうだ。

ここからはゆるい上り下りが連続するので少しずつ足に負担がかかることになる。この辺りで一度給水をとることにした。Kさんはよかれと思って、紙コップの口をすぼめて渡してくださったのだが、僕の飲み方がへたくそなため、ほぼ服と靴にこぼしてしまったのだが、まあ4分の1ぐらいは飲めたからよしとしよう。
今回はいつもよりもたくさん見知らぬ人が「頑張ってくださいね」などと声をか
けてくれて嬉しい!ゆるいアップダウンは相変わらず続いている。どこからともなく、「♪見つめ合~う 視線のレイザービームで…」どっかで聞いた歌だなと思ったら、おじいちゃんが郷ひろみさながら、ノリノリで歌って応援してくれている。
そんなこんなで15キロのホラ貝が聞こえてきた。ペースは変わらず1キロ5分20秒台だ。多少速いかもしれないが、まあこのまま行こうということで前進する。

ところが、ちょっと嫌な予感が…。太股の大腿四頭筋が痛み始めてきた。昨年は25キロを過ぎてから痛み始めたと思うので、ちょっと痛くなるには早すぎる。ここでKさんに伝えようかとも思ったのだが、まあもうちょっと痛くなってからにすることとした。
そんな17キロ地点では、急に牛のにおいがしてきて、道の両側には乳牛がいるらしい。次に現れるのは高校生たち大勢によるなんとも力のこもった応援!
給水は何カ所かあるのだが、気温が低いせいか、それほどほしい気にならず、折り返しを過ぎるまでパスが続く。Kさんには食べ物も一緒にとれそうなところで、給水もしたいと伝えていた。時間ロスを避けたいという気持ちもあるのだが、今から思えば、この辺りでちゃんと水分をとっておいた方がよかったのかもしれない。
にしても、バナナすら現れないのはどうも変じゃないか?「エイドでロスさせたくない」というKさんの愛が成せる業なのかもしれない。
まあそれはさておき、中間点の通過タイムは1時間56分55秒。これを単純に2倍すれば、4時間を切ることができる。
実はKさんは、なんとかサブ4を実現するために、上りのタイムロスやエイドのタイムロスも考えて、入念なシミュレーションをしてくださっていた。それによると、1分弱速いということだが、前半はどちらかといえば下り基調なので、おおよそ予定どおりのようだ。

さて、いよいよ舞鶴に入ると、昨年同様、霧雨が雨に変わり、空気が一段と冷えてきた。どうも最高気温は10度に届かなかったようである。
向こう側からブラインドランナーが早々と折り返してきた。その後ほどなくして、ひらけんやNさんも折り返してくる。さすがに速い!
この辺りは避けるのが難しい水たまりもちょくちょく現れて、靴の中が結構濡れ
て気持ち悪い。
今回から折り返し地点が数100メートル先に変更となったようだ。折り返しをUターンすると25キロ地点だ。ペースは1キロ5分30秒台なので、ちょうどよいペースということだ。

ほどなくして、おにぎりやらお汁粉やらいろいろ賑やかなエイドが現れて、Kさんに一口サイズのおにぎりを二つとってもらって、口にほおばった。ひじきご飯だっただろうか…絶妙の塩加減で生き返る!バナナもあるようだったが、それはパスすると伝えたら、次のエイドでさっととれなかったときのために持っておいてくれると言う。そのバナナをしばらくしてもらおうと手を出した。「皮がついてるしね」と聞いて、「しまった!手袋しながらはうまくむけないのだった」と思い、Kさんに返そうと思ったら、すってんころりん…バナナは逃げていったのであった!
その後、といちゃん・たかちゃんペアにも会うことができた。やはり、ブラインドランナーが頑張っているのは良い刺激になる。
30キロ地点でのペースは1キロ5分40秒ぐらいになっているので、Kさんが「ここらでジェルを飲んでおいた方がいい」といって持参のジェルをくださって、エイドの給水とバナナももらって、ちょっと回復できたように思う。
17キロから痛み始めた太股だが、まあなんとかかんとか痛みがひどくなることはなくやり過ごせている。気持ち的にも「まだ12キロもある!」ではなく「よし、あと12キロだ!」と思えているので、これまでのフルマラソンの経験は活かせているのだろうと思う。

30キロを過ぎると、またアップダウンが連続する。Kさんが「はい、ここからまたジワジワ上り!」と言う。実はKさんに伴走してもらうときには、K語録なるものがあり、賀茂川河川敷では「ゴロゴロ石」、ポンポン山の麓では「ペコペコゴム」というのが実に役に立つ。しかし、「ジワジワ上り」はありがたくない。
数年前のこの大会で、30数キロ地点の福知山スイーツエイドに随分助けてもらったことがある。今回も立ち寄りたいと思ってKさんにも見てもらっていたのだが、ついに今年も見つからず、残念なり。ほしかった福知山スイーツ「十三里」は後で土産屋で買うとしよう!
35キロ地点を通過。ペースはなんとか1キロ5分40秒をキープしているから、まだサブ4圏内にはいる。

しかし、17キロ地点から太股が痛み始めて、なんとかふんばっていたのだが、他の部位に負担がかかっていたのだと思う。腰が痛み始め、ついでふくらはぎ、それに普段はあまり痛くならない肩もこってきた。こうなると、なかなか足が前に出なくなる。
Kさんから2本目のジェルが手渡され、給水にもだいぶお世話になる。Kさんがいろいろと葉っぱをかけてくれるのだが、一歩一歩を踏み出すので精一杯となってしまい、あとの7キロは非常に長く感じざるを得なかった。したがって、この辺りの記憶がない。
気持ちが上向きになってきたのは39キロ辺りで流れてきたサザンオールスターズの曲だ。実は、この福知山マラソン、毎回終盤の苦しいときに流れてくるサザンの歌に助けられている。フルマラソンデビューの時も、非常に苦しいときに「希望の轍」のイントロが流れてきて、なぜか力がわいてきた。毎年「希望の轍」だったのが今年は「東京ビクトリー」に変わっていたが、この曲も不思議なことにすーっとリズムに乗れて、「あと3キロでゴールだ!」という気持ちとあいまって、少し持ち直してきた。
35キロ~40キロの辺りでのペースは1キロ6分30秒ぐらいに落ちていて、苦戦を強いられた。今回から福知山名物の最後の坂が短くなっていると聞いていたのだが、それでも500メートルぐらいだろうか、ラストの上りは最後の力を振り絞ってなんとかゴールイン!
ゴールでいただいた生姜湯と柚子茶が美味しかった。完走賞は伴走者のものも出してくれるというので、2枚いただいた。

今回の結果は
0~5キロ 0:27:13
5~10キロ 0:27:48
10~15キロ 0:27:43
15~20キロ 0:28:04
20~25キロ 0:28:12
25~30キロ 0:29:19
30~35キロ 0:29:16
35~40キロ 0:31:17
40~ゴール 0:14:14

タイムは4時間03分17秒(ネット4時間03分06秒)。
4時間を切ることはできなかったが、自己ベストを5秒縮めることができたので、僕としては結構嬉しいのだが、Kさんはだいぶ残念がってくださっていたように思う。もう一つ良かったと思うのは、少しペースを落とした区間はあるが、今回は歩くことなく走り続けられたことだ。これまでにそれができたマラソンは自己ベストだった京都マラソンのみで、後半の断続的な坂でいつもやられてしまっていた福知山では初めてのことなのだ。だから、改善の余地はまだまだあるが、現時点の自分の力は結構出し切った達成感があるので、自己ベストはたいへん嬉しい。
サブ4まであと3分!まぁのんきな性格のため急ぐつもりはないが、いよいよそんな僕にもサブ4が近づいてきたのだなという余韻を感じながら、福知山2018が終わったのだった。Kさん、今年もナイス伴走ありがとうございました!