2010堺シティマラソン
2010年4月29日(木・祝) 大阪府堺市

新田 津基子さんの初伴走記です。

初伴走を終えて 初伴走10kmのゴールタイム59分5秒、それは、フルマラソンのゴールよりも価値があり、思い出に残るゴールでした。

かねてからの念願ではあったもののフルマラソンは、私にとって遠い存在でした。
しかし、思いもかけず後輩に背中を押され、2009年12月のJALホノルルマラソンに挑戦することになりました。
今までも、自分のペースでランニングを続けていたものの完走したいという強い思いもあり、トレーニングに力の入った1年でした。
結果は、5時間58分という超スローペースであったものの、見事完走できました。
ゴールが間近にせまった時には、思わず目頭が熱くなり、ゴール時の感激は今でも忘れることができません。

その後、燃え尽きたような気がしたのですが、一人でのゴールがこんなに感激するなら二人でのゴールは、どんなに感激するのだろうと思うようになりました。
「伴走をしてみたい」という思いから、インターネットで知ったわーわーずの練習会に今年の2月から参加させてもらいました。しかし、自分が、思っていた以上に伴走は難しく、ブラインドの方の走力は、自分よりも数段上の方が多くて私の夢は遠いなあと感じました。
それでも「来るもの拒まず、去るもの追わず」という懐の深いわーわーず精神の仲間達との練習会は楽しく、気負わず参加するすることができました。そんなある日、男性メンバーであるSさんから、「10キロの伴走で大会に出場しませんか。」と言っていただきました。自分の技量は、十分承知をしており、まだまだ無理と迷っていましたが、Sさんから「大丈夫」と力強い言葉をいただき、決心しました。
4月29日、堺シティマラソンの当日は、早朝まで雨が降っていましたが、スタートの頃には雨も上がり、さわやかなマラソン日和でした。スタートの合図で走り始めましたが、かなりの混雑で前に進みづらく、相方のSさんが、前を走っている人にぶつかってしまいました。「前に人がいる時は言ってや。」「わあ、すみません。」ああ…転倒しなくて良かった。
安全確保、安全確保、と心で、念じながら走り続けたものの、なかなか人が疎らにならず、密集している状態を、前の人と距離をとりながらの伴走となりました。
その後、後ろから走ってきた人が、私達を追い抜こうとして、Sさんにぶつかりました。一瞬、ひやっとしたものの、転倒することなく、安堵しましたが、初伴走者の初心者マークがあれば良いのになあと思いました。

5キロ過ぎ給水所で、のどがかわいてた私は「給水所です。」と声をかけましたが、「パス」と言われ、
「私、給水したいです。」
「じゃ、給水。」と返事をもらい給水もでき残り半分調子もあがってきました。
後2キロを切った頃私はまた給水がしたくなり、給水所の近くになったので、
「給水所です。」と言いましたが、
案の定、「パス。」、やっぱり、と思いましたが、
「私、ちょっと給水したいです。」
「じゃ、ちょっと給水。」本当に、息が合わなくてごめんなさい。
でも、ゴールまであと少し頑張ろう。(ファイト)の声も、自然と大きくなりました。

ついに、ゴールが見えてきたのですが、なんとゴールが男子と女子に分かれているじゃないですか。
私も何回かマラソン大会を経験しましたが、初めての経験です。
「ゴールが男子と女子に分かれています。どっちですか。」
「男や。」
「はい。」
Sさんの力強い一言で、私達は、男子ゴールに飛び込みました。
ゴールタイム59分5秒。本当に…私にとって、感激のゴールでした。
私は、Sさんとハイタッチで喜びを分かち合いました。
Sさんはゴールタイムに少し不満がある様子でしたが、こうして、私の初めての伴走は、Sさんの絶妙のアシストのお陰で無事完走できました。
Sさんそして応援してくださったわーわーずの皆さん、沿道の皆さん、本当に、ありがとうございました。 (以上)

2010堺シティマラソンの大会サイトは こちら です


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