「2015 第18回 村岡ダブルフルウルトラランニング」ランタナさんの参加記です

ランタナ(ブラインド)です。
初めての、村岡ダブルフルウルトラランニング66キロに参加してきました。
皆さんに、どうだったたと聞かれますが、先ず一言しんどかったですと答えています。
翌朝起きたら、足が痛くて歩けませんでした。
初めての、フルマラソンを走った時より、水都大阪の100キロを走った時より、疲労は大きかった様です。
大会前日に、車に乗せて頂き、現地迄行きましたが、車中ではおしゃべりが楽しくて、本当に走れるだろうか、噂の難コースを完走出来るのだろうかとずっと不安に思っていた事等、忘れていました。
受付会場に着いたら、沢山の知り合いに声を掛けていただき、久しぶりにお会いした方が多く嬉しくて明日の事はすっかり忘れていました。
宿の部屋は17人か18人位が一緒の大きな部屋でしたが、100キロから44キロコースとそれぞれのスタート時間が違うので、食事、お風呂とあわただしく終え、早目の消灯でしたが、なかなか寝付けませんでした。

前日に急遽伴走して頂くことになった、Hちゃんと一緒に宿の車で送って頂きスタート地点で待機していると、早くも100キロコースの方達が走って通過していきました。

8時いよいよスタートです。なぜか思っていたより緊張はありませんでした。
走り出して直ぐ上りで、それが、路面に滑り止めのギザギザがあり、私の苦手な路面で、3キロ位上り切った時には、すでに足に来ていました。
後は兎に角、上ったり下ったりだけのコースなのですが、下りでも急坂は怖くて走れない所がありブレーキを掛けながらの下りですから、ここでもまた足に来ました。
エイドでは、88キロの方や、100キロの方と出会い声を交わしますが、皆さんあっという間にいなくなってしまいました。
私は何時も走りながら殆ど残りの距離の事は考えません。ひたすらゴールを目指すだけでした。でも、今回は44キロの方の伴走予定だったHちゃんが急遽私の伴走をして下さる事になったので、何としても44キロは走ろうと決めていました。

朝の天気は、曇りがちで走り易い天候でしたが、お昼の太陽が真上に来るとさすがに暑かったです。
何キロ走って、何キロ歩いたのか判りませんでしたが、44キロに出走のSちゃんと長~い上り坂の手前のエイドで合う事が出来、なぜかホットして道路の隅に並んで座りこみました。それまでのエイドではおにぎりを食べたり、あまり好きではなかったおはぎも美味しく頂いたりしてきましたが、ここで小さい巻きずしを食べようとすると、それが、えずいて食べられなくなりました。スポーツドリンクも気持ち悪くて喉を通らなくなっていました。コーラだけは美味しかったので、後は殆ど塩とコーラとオレンジで通しました。
スタートしてからずっとエイドは沢山あり、本当に色々の食べ物が、最後のエイド迄、豊富にありました。カレーもお好み焼きも食べられませんでした。でも、冷たいお素麺がめちゃくちゃ美味しくて御代りをして思わずごちそうさまでしたと手を合わせていました。それくらい生き還ったようになり、ありがたかったです。
Sちゃんと並んで座りこんだエイドを後に走りだしましたが、直ぐに走れなくなり、歩いたり走ったりを繰り返していると行けども行けども上りが続きます。やがてあたりが夕暮れ模様になり山の中ですから直ぐに暮れてしまったような感じでした。

最後の頂上のエイド迄の上りが本当に長かったです。この上りは永遠に続くようにも思いました。之が最後の上り、後は下ってゴールするだけ、4キロか3キロだったかは判りませんでしたが、ノンストップで駆け下りました。真っ直ぐの下り坂の目の前
に、満月の大きな月がお帰りと出迎えてくれているように輝いていました。やがてゴール会場の音が大きく聞こえてきます。やっと終わります。もう走らなくてもいいのだ、伴走のHちゃんと手を上げてゴールテープに駆け込みました。

伴走のHちゃんとは練習会でもロープを持って頂いた事は無かったと思いますが、前日急に一緒に走って頂くことになったのにもかかわらず、本当に素晴らしい伴走をして下さいました。途中何度も痙攣が来ましたが、私の走り方に根気よく付き合って下さり、しんどい、痛い、この坂いつまで続くのと嘆く私をリードしながら、最後迄、明るく元気に励まして下さりました。
本当にありがとうございました。感謝で一杯です。お蔭で憧れだった村岡66キロを完走出来ました。

村岡は、町全体が大会一色で学生さんから住民全員が大会に関わって下さっているようで、お家に残っているらしい、おじいちゃん、お祖母ちゃんとお孫さんが沿道に出て声援を送って下さいました。応援の小さい手と握手をすると本当に癒されました。
日暮れの冷え込んできたであろう沿道に椅子を出し、声援を送り続けてくださっているお年寄の方達と、近づいてくるゴール会場の音に、今までの辛さが消え、やり切った安堵感で満たされていきました。

私には最高の素晴らしい大会経験となりました。これも最後迄ロープ持って、下り坂では腕を組み、曲がり角ではしがみつく私を支えて下さった伴走のHちゃんのお蔭です。そして、前日から帰りの遅い時間迄車を運転して下さったEさん、宿でお風呂から全てをサポートして下さったRさん、宿の手配をして下さったもう一人のRさん、一緒に走りながら応援して下さった、わーわーずの方、途中何度も声を掛けて下さった方々のお蔭と深く感謝です。

皆さんのお蔭で素晴らしい思い出を作る事が出来ました。
あの時、夜空に輝いていたまん丸のお月さまは一生忘れる事は無いでしょう。

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