山田選手 パラトライアスロン世界選手権で健闘

■山田選手 健闘の10位

アメリカのシカゴで、現地時間2015年9月18日金曜の朝に行われたパラトライアスロン世界選手権で、女子PT5の部に出場した山田選手は10位に入り、総合タイムは1時間21分56秒でした。

スイムを6位で終えた山田選手は、バイクで順位を落としましたが、各パートの合計タイムは1時間18分38秒となり、この年5月の横浜大会での1時間19分19秒(補正タイムなし)の自己記録と同等かそれを若干上回るものとなりました。
*横浜大会では、バイクが今大会より170メートル長い20キロ

[女子PT5公式結果]
山田選手 10位 総合タイム1時間21分56秒
スイム(750m)   14分36秒
トランジット1   2分23秒
バイク(19.830km) 35分29秒
トランジット2   1分06秒
ラン(5km)     25分05秒
水温17.1度 気温21.0度

*各パートの合計タイムと総合タイムが一致しないのは、全盲の選手に対し、弱視の選手には補正タイムが加算されているためです。

なお、昨年度大会にも出場した大半の選手に対し、今大会では総合タイムでの差を約5分縮め、一方、そのうち3分差で敗れた選手には、今大会では逆転して5分差で先着し、その選手とは今季2勝1敗(1敗は山田選手の途中棄権によるもの)となりました。

また、今回の結果、年間ランキングは8位に下がりましたが、パラリンピックポイントランキングは、今回の世界選手権に出場を認められなかった選手を2人抜いて11位に上がりました。
*パラリンピック出場枠は、世界選手権優勝者の国とパラリンピックポイント上位6名の国に割当。その他、主催者枠若干名。

・連勝同士の初対決の決着はケイティ・ケリー選手(オーストラリア)に軍配

注目の優勝争いは、2014年の世界選手権から5連勝中のアリソン・パトリック選手(イギリス)と、2015年にITUパラトライアスロン競技会初出場、そこから4連勝でこの世界選手権を迎えたケイティ・ケリー選手の連勝同士の初対決。

スイムパートでパトリック選手に5秒のリードを許したケリー選手でしたが、この大会に向けて重点的に強化してきたバイクで、全選手中トップのラップをマークして逆に1分差をつけ、この対決を29秒差で制しました。

なお、ケイティ・ケリー選手(オーストラリア)は、今年で40歳、25歳の頃から視力の悪化が始まった弱視ろうの選手です。
2015年3月にITUパラトライアスロン競技会に参戦するまでは、アイアンマンレースやフルマラソンにも取り組んでおり、自国のトライアスロン界では、ある程度名前の知れわたった選手でした。

ところで、ケリー選手のガイドは、2015年5月の横浜大会に続き、オリンピック銀メダリスト・2度の世界選手権優勝などの実績を持つミシェリー・ジョーンズさんで、大会前から、選手・ガイドともに注目されていました。

・ケリー選手のガイドのミシェリー・ジョーンズさんについて

2000年シドニーオリンピック銀メダリスト。1990年の世界大会にデビューから2003年の引退までに11度の世界選手権のうち、2度の優勝を含むメダリストになること8回。
第一線から引退後の2006年には、アイアンマンレース世界選手権優勝。これで、オリンピック・世界選手権・アイアンマンレースの全てでメダルを獲得したことのある唯一の選手となる。
2015年、世界トライアスロン殿堂入り。

[関連リンク]
ITU(世界トライアスロン連合)公式サイト
http://www.triathlon.org/