ガイド さっちゃんが堺市の市長表彰・職員栄誉表彰・善行部門にて表彰されました

さっちゃんが、堺市の平成30年度、市長表彰・職員栄誉表彰・善行部門にて表彰されました。

表彰式の様子は、こちら堺市のホームページ内「市長の動静」ページで紹介されています。
http://www.city.sakai.lg.jp/shichoshitsu/topics/h31/douse_topics_h3102/dousei_topics_h3102_03.html#cms390BD

おめでとうございます。

2000年の堺シティマラソンで、タマセブンさんと10キロを走ったのがさっちゃんの初伴走だそうです。
今年20周年のわーわーずとほぼ同じ歩みの長さですね。

堺シティマラソンを走るタマセブンさんとさっちゃん
写真:堺シティマラソンを走るタマセブンさんとさっちゃん

手話の習得に熱心なさっちゃんは、盲ろうランナーはもちろん、すべてのブラインドランナーさんから頼られていますが、このたびの表彰に、ランタナさんが感謝の感想文を贈ってくださいました。

以下に掲載します。

ランタナです。
さっちゃん、おめでとうございます。そして、ありがとうございます。

さっちゃんのご報告を読ませていただきながら、昨年12月に大阪城を伴走していただいた時の感動を思い出していました。
さっちゃんに初めてロープを持っていただいたのはマラニックだったと思いますが、大会伴走は2017年の大阪城でのロイヤルデーランでした。そして昨年のロイヤルデーランでも伴走をお願いして、一緒に走っていただきました。昨年の秋から体調を崩している私は、もうフルは走れないかもと思いながら、行ったり来たりのコースなので、もし走れなくなってもすぐやめる事が出来ると言う逃げ場を、自分の中で言い訳を作りながら参加させていただきました。

ゆっくりスタートしたものの、20キロも走っていないのに、ピクピクと痙攣の予兆が始まりました。
エイドを真ん中に右の方向へ走りUターンしてエイド、そして左方向へと言うコースなので、エイドが近づくと「もう、やめようかな」とさっちゃんに言うと、「もう無理なんでしょうか?」と訊いてきます。エイドで痙攣止めを飲んで皆の応援を励ましに「もうちょっと行こうかな」と言うと、さっちゃんが「そうですね、今度のエイドまで行きましょう」といってくれて、目標をだいたい30キロと決めましたが、とうとう37キロまで頑張りました。

そのあいだ痙攣は続きますが、歩いたり、ゆっくり走ったり、痛みがないときにはスピードを上げたりと、本当に伴走者のさっちゃんに我慢をしいり、励まし続けて頂きながら、37キロくらいの所がエイドだったので皆さんに「もうこれで終わります」と伝えたら、「あと5キロ、まだ50分あるから行っといで」と、あちこちから声がかかりました。

私がどうしようかと中途半端な気持ちでいると、さっちゃんが「行けるのでしたら行きましょう」と言ってくれます。50分あったらなんとかなるかな?と思い、最後の5キロへ向かいました。1キロくらいは調子よく、これならいけると思ったとたん、痙攣、止まったり、歩いたり。なんとか折り返しましたが、ここからが経験したことのない地獄の始まりでした。
もう痙攣止めも全く効きません。もうタイムオーバーは決定でした。

痛みが来ると、さっちゃんの手を掴み握り締めました。痛みが緩和すると少し走りますが直ぐ強烈な痛みが来ます。さっちゃんの手を握り締め、痛みが和らぐと歩き出し、少し走る、その繰り返しの中、ゴールで待っていてくださる方たち、スタッフの方たちのことを気にしながら、申し訳ないと繰り返す私に、さっちゃんは「大丈夫です、まにあいますよ」と言い続けてくださいました。

あと1キロの遠かったこと。ずっと、ずっと私の泣き言を聞きながら、励まし続け、力の限り握り占められる痛みに耐え、きっとさっちゃんの手は腫れていたのではと思うくらいでした。

走り終わったとき「陣痛の時のように痛かったわ」と軽口言いましたが、本当に痛かったのです。さっちゃんの手を握り締めてなんとかゴールしましたが、もう、さっちゃんへの感謝と待っていてくださったみなさんへの感謝で涙が溢れました。

今まで沢山の大会を走ってきましたが、マラソンは大会名じゃない、場所でもない、応援の数でもない、その時を懸命に走らせていただくことのありがたさに「ありがとう」をなんど言っても言い足りない思いを再確認させていただきました。
最後の5キロを1時間20分以上かかっていたと思います。

さっちゃん本当にありがとうございました。最後に改めまして本当におめでとうございます。

 
ランタナさんとさっちゃん
写真:100マイルクラブさん主催『ロイヤルデーランinおおさか』(2018.12.23)
スタート前のランタナさんとさっちゃん。

100マイルクラブさんのアルバムはこちら。
▼スタート前の集合写真
http://japan100mile.com/sns/modules/myalbum/photo.php?lid=10387&cid=1
▼フルラストでランタナさん・さっちゃんのゴール
http://japan100mile.com/sns/modules/myalbum/photo.php?lid=10407&cid=1

さっちゃんご本人に近況をうかがいました。
とくべつ表彰者のオーラをまとうこともなく普段流。
ですが、ひたむきに課題と挑戦に取り組む毎日をすごされています。

課題のひとつは、ずっと通っている手話講座。
現在、手話通訳の難しさと格闘中。
挑戦は今年初めて、100キロを伴走されるそうです。
しかし100キロはパートナーのかたにも、そして、さっちゃん自身にも初めての距離。
この大きな挑戦に備えて、ブラインドさんと早朝練習をされているとか。

つねにチャレンジ!
でも肩肘張らない自然体が、さっちゃんの持ち味。
今回の名誉ある表彰をマイルストーンに、これからも、いつまでも、よろしくお願いします。

表彰状文面の拡大写真と、堺市長と並んで立つさっちゃんの写真。

パラスポーツ体験イベント ~パラスポーツスタジアム~参加ご報告

【名称】平成29年度 スポーツ庁委託事業 パラスポーツ体験イベント~パラスポーツスタジアム~
【主催】日本財団パラリンピックサポートセンター
【共催】明石市
【日時】2018年3月11日(日)10:00~16:30
【場所】兵庫県 明石中央体育会館
【参加対象】明石市民ならびに地域住民(当日の参加者は約1000人でした)

兵庫県明石中央体育会館で開催されたイベントに
スタッフとして長居わーわーずから7人で参加させて頂きました。

明石中央体育会館の玄関前にて、参加メンバーの集合写真をパチリ

このイベントの目的は
「夏季のパラリンピック競技大会が同一都市で2回開催されるのは、2020年の東京大会が史上初であり、
開催国として、パラリンピック競技大会を成功に導くためには、パラリンピック競技大会をより多くの人に観戦してもらうことが必要である。
さらに、パラリンピック競技大会を通じて、誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う「心のバリアフリー」を推進することも重要である。
このため、国民のパラリンピックの興味・関心を
高めるため、市民向けのパラリンピック競技体験型イベントを実施する。」

というもので

様々なパラスポーツを、来場者に体験して頂きました。

当日の内容です→

(1)ステージプログラム(挨拶・LIVE・トークセッション・フォトセッション)

(2)パラリンピックスポーツを学ぼう!~「I‘mPOSSIBLE」プログラム~

(3)競技の体験会:9種目
<第1競技場>
車いす卓球、車いすバスケットボール、ボッチャ、パラ・パワーリフティング、
ビームライフル、パラ陸上(レーサー) 、パラ陸上(ブラインドマラソン)

<第2競技場>
ブラインドサッカー、パラ柔道

(4)パラスポーツチャレンジタイム:5種目

車いす卓球、ボッチャ、ビームライフル、パラ陸上(レーサー) 、ブラインドサッカー

(5)PRコーナー(パラサポ)

長居わーわーずがスタッフとして参加したのは、(3)競技の体験会の「パラ陸上(ブラインドマラソン)」です。

「パラ陸上体験」と書かれたイベントコーナー案内札

ゲストとして
別所キミヱさん
(車いす卓球、リオパラリンピック出場)
北薗新光さん
(パラ柔道、リオパラリンピック出場)
根木慎志さん
(シドニーパラリンピック男子車いすバスケットボール元日本代表キャプテン)
赤星憲広さん
(元プロ野球選手、現役時代から車椅子の寄付を続けていらっしゃいます)
あばれる君さん
(タレント)
が参加されていました。

ステージ上にゲストが集合しています

以下は、当日の参加メンバーによる感想です。

★濱田(美)さん(ブラインドランナー)

みなさん、お疲れさまでした。
お天気に恵まれた事がなによりでした。

全員に名前を聞いていませんが、たくさんの子供さん達が参加して下さいました。

M君 中学生
ナナミちゃん
セイヤ君
はるひさくん
なおちゃん
けいじろうくん
みさきちゃん
かのうくん

体験が終わりイスに座っているとミサキちゃんがメダルを見せに来てくれました。

ナナミちゃんも一緒に来てくれてハグして別れました

さわやかな暖かい春を感じさせて頂きました

★福永さん(ブラインドランナー)

みなさん、たいへんお世話になりました。
ブラインドの福永です。

今回のようなイベントで
2020のパラ
障がい者への理解
人と人とのつながりなどが
少しずつでも、ひろがっていけばいいなあと思いました。

自分は、とても貴重な経験をさせていただきました。
ありがとうございます。

これからも、何かとお世話になりますが、
よろしくお願いいたします。

★中さん(ブラインドランナー)
皆さん、京都の中です。

この度は、1日ありがとうございました。

よくわかっていないことも多く、お世話をかけたかと思いますが、本当に楽しい1日を過ごさせていただきました。

無事自宅に到着しました。
本当にありがとうございました。
また、今後ともよろしくお願いいたします。

★澤田さん(ガイドランナー)

明石市大久保で開催された『パラスポーツ体験イベント』に参加させて頂きました。

日本財団パラリンピックサポートセンターが主催となり、車いす卓球、車いすバス
ケットボール、ボッチャ、パラ柔道など9つの体験イベントがあり、僕たちはブライ
ンドマラソン体験コーナーのお手伝いをしていました。

内容としては、僕が受付でブラインドランナーの説明、アイマスクをつけてのブライ
ンド体験、そのあと屋外に出てブラインドの方と一緒にガイド体験として400メート
ル走ってもらうというものです。

場所は電車では少し不便なところでしたので、僕は車で行ってJR西明石駅からみなさんをピックアップ。

ゲストとして元阪神の赤星さんやお笑い芸人のあばれる君がおられたりでそこそこ大賑わい。
主催者が目標とされてた1000名は超えてたかなと思います。

伴走体験も小学校に上がる前の小さいお子さんや年配の方まで100近くの方が体験してくれ
ガイドもブラインドもめいっぱい忙しかったです。

時間に余裕があれば僕らもいろんな競技に体験出来ればと思ってたけど
そんな時間はなかったのは残念でした。

子供たちもいい経験できたと思うし、ひょっとしたらあの子供たちの中から将来のガ
イドランナーが誕生するかもですね。(o^^o)

今回はこのようなイベントに参加させていただく機会をいただき、ありがとうございました。

★二俣さん(ガイドランナー)

今回はたくさんの方に経験していただき、私もいろいろと勉強になりました。

経験された方が障がい者に勇気をもって声をかけて障がい者の力になって
いただければと思います。

今後も機会があればお手伝いさせていただきます。

★濱田(明)さん(ガイドランナー)

ガイド体験をしていただく中で、ブラインドの方々にも見え方が異なること、相手の方にもよりますが

どのように手引きや伴走をするとより良いのか

改めて説明する中で自分自身の再確認にもなりました。

自分がアイマスクをして手引きされる側になることもとても勉強になりました。

体験者の中に、目が見えてないと言うことがどういうことかよくわかりましたとて仰ってくださる方もいて
少しでもブラインドや障がい者スポーツへの理解に繋がってもらえたのかなと思います。

またこのようなイベントがあればぜひ参加したいです。

ありがとうございました。

★黒栄(ガイドランナー)

今回初めて「パラスポーツ体験イベント」に参加させて頂きました。

幸い天候に恵まれたスポーツ日和となり
楽しく過ごすことが出来ました。

館内でまず澤田さんからご説明とアイマスクウォーク体験の実施

その後、屋外にて他のメンバーで、アイマスク体験と伴走と

コンビネーション良く出来たと思います。

今回は特にご家族参加の方が多く、子供さんたちとの交流がたくさんありました。

今回の400メートルコースは公園内にあり
イベント参加者以外の歩行者がたくさんおられました。

安全第一のため
ランニングよりウォーキングをメインにし

子供さんにロープを持って頂き
大人か中学生以上の子供さんがアイマスクを付ける。
そして、必ずガイドランナーが真後ろに付く。
という形になりました。

ボランティアスタッフの方もコースの変更提案を頂いたり
細やかにサポート下さいました。

中学2年生の男の子5人組は学校で体験したことがあると、堂々の伴走

小学2年生の恥ずかしがりやの女の子はもじもじと声が出ず
でもロープはしっかり握られて

福永さんの
「ちょっとだけ言ってもらえたら嬉しいなあ」
と優しい声に
最後に「サカ、オリルノ」と小さい声

お父さんと参加された姉弟は
6歳の男の子がしっかり手引きをされ
パパに誉められて嬉しそうでした。

濱田さん、福永さん、中さんのリードで会話も弾み

どのお子さんも、ロープの責任、やりがいをしっかり感じられているのが見受けられました。

近隣の方が多くいらしたので、長居わーわーずばかりでなく
兵庫伴走練習会とmogmog神戸の宣伝もしましたので

一人でも未来の伴走者が出てくれたらと思います。

また、移動のときに駅などでのお声掛けと手引きについてもご説明、体験して頂きました。

これは特に、親御さんが
「こんなに怖いんですね」「駅で声をかけるようにします」
と言って下さいました。

気にはなっていてもどうしたら良いかわからない。
なんと声をかけたら良いかわからない。
というご意見が多く

このようなスポーツイベントで経験して頂くのは
非常に意義のあることだと思います。

この度は機会を与えて頂きありがとうございました。

澤田さん、取りまとめ、送迎と、細やかなご配慮ありがとうございました。

アイマスクをした体験者に説明をしている澤田さん

(写真提供:澤田さん・畠さん)

全トヨタ労連さんの機関誌で長居わーわーずの練習会を紹介していただきました

昨年11月26日の定期練習会のとき、佐川印刷さんから4名のかたが体験参加にこられました。

佐川印刷さんは、全トヨタ労働組合連合会(略称:全トヨタ労連)さんの機関誌月刊「全トヨタ労連・ゾーン(Z・ONE)」の編集制作を担当されており、同誌のボランティア活動を紹介するページで「盲人マラソン・伴走練習会」を載せることになったそうです。
そこで、日本ブラインドマラソン協会さんの紹介で、私たちわーわーずの練習会にこられて、伴走を体験&挑戦されることに。

「ゾーン」1月号に掲載された記事をいただきましたので、当ホームページでもその充実した取材内容を紹介いたします。
(当ホームページでの掲載を許可していただいた、全トヨタ労連さま、佐川印刷さま、ありがとうございます。)

伴走ボランティアを始めるのにとっつき易い切り口で、私たちの練習会の様子がレポートされてあります。楽しさとやりがいが伝わってきますね。

ブラインドマラソンの紹介をありがとうございました。
機関誌をご覧のランナーさま、長居の練習会でお待ちしています。

(以下、誌面の画像[クリックで拡大]。そのあとに文面のテキスト)
誌面の画像

■ 誌面テキスト

体験レポート いざ挑戦!ボランティア ~福祉実践編~
休日にブラインドマラソンの伴走練習会を体験しました!

写真:わーわーずのクラブ旗を中央にして参加者の集合写真。

ボランティアや社会貢献に興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からない・・・。そんな人のために、全国各地で行われている様々な活動を紹介します!ボランティア活動を普段の生活に取り入れるキッカケになれば!

今回はココ!
視覚障害者マラソン練習会「長居わーわーず」
大阪・長居公園の周回コースを利用して、ブラインドランナー&ウォー力ーとの伴走・伴走練習会を毎月2回開催。パラリンピックの代表選手らも参加している。( https://waawaas.sakura.ne.jp/ )

ひとりで走るより楽しい!? 視覚障害者のお手伝い

 今や大人気のランニングですが、各地のマラソン大会で目に障害をもたれたランナーを見かけたことはありませんか?「いざ挑戦!ボランティア」第1回目は、身近なようで知られていないブラインドマラソンの伴走練習会をご紹介いたします。
 参加したのは大阪・長居公園で活動している視覚障害者マラソン練習会「長居わーわーず」の練習会。朝9時25分に集合し、お昼までの数時間の活動です。
 初参加者は最初に講習で、目隠ししてブラインドランナーの感覚を体験します。視覚が遮断されると、耳が敏感になることを体験し、伴走で必要な声などでの「伝達の仕方」を教わります。
 そして本番。実際に視覚障害者の方の伴走を行うと、ランナーの方々が本当に優しく、色々と話してくれるのでひと安心。よく未経験者から「自分の走力や知識で伴走できるのか?」という質問があるそうですが、技術や知識はランナーから教われますし、走力の合ったランナーとマッ
チングされるので、まず参加することが最初のステップだと実感しました。
 視覚障害者は普段白杖を使って歩くため「伴走者がいれば、自分のペースで安全に走れる&歩ける」ということも知り目から鱗。今回参加したことで、ブラインドマラソンの事が色々と理解できました。
 ひとりで黙々と走るのもいいですが、お喋りをしながらの伴走は、想像以上に体も心も温かくなりますよ!

1日の流れ in 長居公園
9:25 集合(各自着替え)~スタート位置まで移動
9:30 自己紹介&ミーティング(ビブス着用)
9:45 講習会(初参加の方が対象)
   ※初参加以外の方は各自の走力に応じてスタッフが決定したペアでスタート
10:05 伴走練習1周目スタート
10:25 1周目終了&休憩
10:30 2周目スタート
   ※伴走&休憩は各自のペースで自由 ※早めの退散もOK
12:00 解散&撤収

◆ブラインドマラソンの「伴走」とは?
Q.ブラインドマラソンって?
視覚障害者(全盲や弱視の人)が行うマラソン競技のこと。視覚障害と言っても全盲や弱視など個人差があり、条件次第では単独で走れる人もいます。
Q.伴走って?
障害者ランナーが安心して走れるようにお手伝いしながら走ることです
Q.具体的にどんなことをするの?
安全を確保し周りで何が起きているかをランナーに説明。危険回避だけでなく、安全であることも伝えます。
写真:周回路を走るペア。前に自転車がいる。説明「自転車など近づいてくるものを伝えます!」
Q.使うものは?
伴走する際にランナーと伴走者を繋ぐ、きずなと呼ばれるロープです。
写真:伴走ロープ。説明「約1mのひもを輪にしたものをランナーが用意しています。」
当日の持ち物、動きやすい服装、運動靴、タオル、お水など。

<教えてくれた人>
日本ブラインドマラソン協会理事でもある、長居わーわーずの中山敏郎さん。
写真:中山さん、吹き出しセリフ「全国的に伴走者の数はまだまだ多くありません。ぜひお気軽にご参加ください!」

◆体験スタート! 9:30 am
まずは自己紹介!目の見えないランナーに声で自分の存在を伝えます。

◆講習会 9:45 am
続いて初参加者のための簡単な講習です。
アイマスクをしてブラインドランナーの感覚を体験!最初は歩きます。
写真:アイマスクをした体験者。セリフ「見えないって想像以上に怖い!」
ロープの使い方や心構えなどを教えてもらいます。
写真:伴走ロープを持ちあうところ。説明「ロープを二重にして持てば約25cmの間隔になります。」

次に走ってみます!見えないと怖くてなかなか走れません!
写真:受講者同士でアイマスク体験。セリフ「走るともっと怖い!手汗ベタベタ!」

◆いよいよ本番! 10:05 am
走力に合わせてランナーと伴走者を中山さんがマッチング。走る人だけではなく、歩くランナーもいるので走力に自信のない伴走者でも大丈夫です。
写真:視覚障害者ランナーと走る体験者。セリフ「よろしくお願いします!」

◆1周終えて休憩 10:25 am
スタート&ゴール地点に用意されたエイドでランナーも伴走者も水分補給! 談笑しながら意見交換も行います。

◆2周目~ 10:30 am
休憩を終えた人から、パートナーを替えつつ、自由に再スタート。ここから何周回るかは、残り時間と体力次第!

◆終了! 12:00 am
みんなが自分のペースで走って、喋って、笑って、お疲れ様でした!
写真:練習を楽しんだブラインドランナー。セリフ「今日もよく走ったー♪」

◆今回の成果
平均約8kmの伴走ラン!

◆ボランティア体験を終えて「参加して分かったこと!」
伴走は初心者でもできる!
視覚障害者の本音が聞ける!
視覚障害者への声のかけ方が学べる!
手助けする際のマナーが分かる!
走って運動不足解消!

◆参加者の感想
ブラインドランナーは話し好きが多いので楽しく走れると思います!(なかやまさん/50代)

最初は会社のイベントで参加しましたが、楽しいから今でも続いてます!(なかのさん/20代)

最初はペースを合わせるのが難しかったですが、会話してるうちに走れました(はしもとさん/初参加・30代)

初めてでも大丈夫。やり方はランナーの方がたくさん教えてくれますよ!(さぶちゃんさん/60代)

伴走を始めてから街で視覚障害の人に気付くようになって、お手伝いできるようになりました!(とんさん/70代)

伴走練習会にストイックに参加する必要はなく、出来る範囲でやるのがオススメ!(こうへーさん/30代)

◆◆全国のブラインドマラソン・伴走練習会の情報
・伴走フレンドリー練習会(北海道)
・台原森林公園練習会(宮城県)
・ランモード群馬練習会(群馬県)
・代々木公園練習会(東京都)
・長野県視覚障がい者マラソン協会練習会(長野県)
・なごや楽走会練習会(愛知県)
・びわこタイマーズ練習会(滋賀県)
・賀茂川パートナーズ練習会(京都府)
・徳島中央公園練習会(徳島県)
・ももたろうパートナーズ練習会(岡山県)
・大濠公園ブラインドランナーズクラブ練習会(福岡県)
・那覇練習会(沖縄県)
・八重山練習会(沖縄県)
参加方法など詳しくは、http://jbma.or.jp/(日本ブラインドマラソン協会)まで。

ボランティア・市民活動情報誌「COMVO」に紹介記事が載りました

10月29日の自由練習会。
駅伝が台風で中止になった翌週、あいにくこの日も雨でした。
エイドを軒下に移すのは年に数度なのですが、この日はそれに該当。
ヤンマースタジアムのひさしを借りました。

そこそこ降る雨の中、大切なカメラをタオルでかばいつつ、
ランナーさんではないのに走り去っていくランナーを追いかけながら、
熱心に取材されていたのは「ボランティア・市民活動情報誌COMVO」の縄さん。

ランのあとは福山楼でランチと歓談をともにしていただき、
長居わーわーずのいつもの様子、長居わーわーずらしさをたっぷり見てもらえました。

わーわーずの活動の源となっているブラインドランナーの走りたい気持ちを聞き出し書きとめて、
それが伴走者募集活動につながるようにと、情報誌「COMVO 2018年1.2月号(223)号」にて紹介してくださいました。

情報誌「COMVO」はB5版16頁カラー。その1ページがわーわーずの紹介に。

掲載の承諾をいただけましたので文面を以下に転載します。
なおボランティア・市民活動情報誌「COMVO」さんのHPでは、
情報誌全体の閲覧ができます。URLはこちら。
https://ocvac.osaka-sishakyo.jp/comvo/


「ふたりでかける自己ベストへの道」

視覚障害者マラソン練習会 長居わーわーず
 雨降りの日曜日。長居公園(東住吉区)の周回コースを、しなやかに腕を振り颯爽と走るランナーの姿がありました。視覚障害者マラソン練習会「長居わーわーず」は、第2、4日曜日に視覚障がいのあるランナー(以下、ブラインドランナー)と、晴眼者のランナー(以下、伴走者)の伴走練習会を行っています。始まりは、ひとりのブラインドランナーが、「私と一緒に走ってくれませんか」というメッセージをインターネットで発信したことでした。その声に応える形で関西から有志が集まり、1999(平成11)年3月に第1回目の練習会が行われました。現在、高校生から80歳を超える現役ランナーまで幅広い年代の約400人が登録しています。
 定期練習会に加えて、隔週で自由練習会を行い、希望者は、ほぼ毎週走れるように伴走者の人数を調整しています。多い時は30人以上のブラインドランナーが関西各地から集まり、まだまだ伴走者が足りない状況です。
 「雨が降ったくらいでは休めません。今日休むと2週間以上も空いてしまうことになるから」とブラインドランナー。一番求めているのは、普段の練習相手です。伴走者は、一緒に走り切った時の達成感があり、苦しさ半分、喜び2倍。ジョギングやウォーキングを楽しんでいる人なら十分、伴走者として参加できます。

ブラインドランナーと伴走者を繋ぐ”きずな”
 ブラインドランナーと伴走者は、長さ1mのロープを結んで輪にした”伴走ロープ”を握って走ります。伴走ロープを、弛ませたり、ピンと張ったりし、それぞれの好みに合わせて持ち方を変えます。スタート地点の混雑時は短く持つなど状況に応じて調整しています。伴走者は、方向や段差などを知らせ、ブラインドランナーが安全に走行できるよう周囲の景色や状況を説明します。「まるでひとりで走っているような感覚で、気持ち良く走ってもらえることが究極の目標です」と伴走者で、日本ブラインドマラソン協会理事の中山敏郎さん。
 高校生の時に、緑内障を発症し、20歳で両眼の視力を失ったという松本義和さんは、「当初は手引きで歩くだけで怖かった」と言います。道路の縁石に足がのって転倒する恐怖心と闘いながら、自己ベストを目指して走り続けています。「前の走者との距離を、音で感じています。前の人が転んだときに、巻き込まれないように5メートルほど広めに間隔をあけて走る必要があります」と耳で周囲の状況を感じとっています。実は、松本さんは、2000年シドニーパラリンピックの柔道100キロ級のメダリストです。
 ブラインドランナーの中には、パラリンピックや世界パラ陸上のメダリストの姿も。トップレベルの選手たちも伴走者とともに日々練習を積み重ねています。

[同ページに写真2点]
●パロちゃん・しょうちゃんペアが走ってるところ。
説明:ブラインドランナーと伴走者は、「視覚障害」と「伴走」と書かれたカラフルなビブスを着用し、走り込みます
●伴走ロープの写真
説明:“きずな”と呼ばれる伴走ロープ

ガイド杉島さんより ~社内報で紹介させていただきました~

ガイド杉島さんより、社内報の「みんなでボランティア」というコラムで、長居わーわーずと伴走のことを紹介させていただきましたとご報告いただきました。
そのハートフルな内容を、こちらホームページでも紹介したいと思います。
紙面には、5月末に開催された共走共生リレーマラソンの写真も添えてあり、楽しそうな伴走の様子が伝わってきます。


「伴走ロープは和のこころ」
ゴールしたMさんは、エイドのおばちゃんから持たせてもらった紙コップのドリンクをうまそうに飲みほし「美人に手渡された飲み物はおいしいですねー」、おばちゃんは、にっこり「見えますか?」、「はい、見えます、ぼくには心眼がありますから」。
そうです、私が行っているボランティア活動は視覚障害者ランナーの伴走です。大阪・長居公園を拠点に活動している「長居わーわーず」(伴走ロープの輪の形と仲間の和から命名)の練習会にこの2月から隔週ペースで参加しています。メンバーは全盲クラス日本最高記録保持者のパラリンピアンからのんびりとウオーキングを楽しむご年配の方々まで様々、毎回総勢50名ほどが集まります。
私自身フル・マラソンを始めて5年、いつかフルの伴走に挑戦したいと思っています。そこには個人競技では味わえない、仲間と喜びをわかちあえるチーム・スポーツの感動があるはずです。

伴走で走る杉島さん(共生共走コースにて) 

小学校の授業で伴走教室が行われました

ガイドのマツリンです。

24日の火曜日、岸和田市にある小学校で授業の一環として6年生の3クラスに対する伴走教室に参加させて頂きました。
最初に、視覚障がいや伴走・伴歩についての説明、その後生徒さん達や先生方にアイマスク体験をして頂き、実際に伴走や伴歩をしてもらいました。
その後、視覚障がい者のKさんから日常生活における実際に困った事や工夫されている事などを話して頂き、生徒さん達は真剣に聞き入っておられました。
今回、私自身も大変貴重な経験をさせて頂き、これからの伴走活動に役立てて行きたいと思っています。

今回、このようなイベントを企画して頂いた岸和田市社会福祉協議会の方々、イベントにお誘い頂き一緒に参加された岸和田健康クラブの縣さん、西野さん、島田さん、Kさん本当にありがとうございました。
また来年、再来年と続いてほしいと思う授業でした。

小学生同士で、伴走と障がい者役のペアになり、グラウンドを走っています。

グラウンドに座る大勢の小学生たちを前に、話をする視覚障がい者ランナーと伴走者。

「パラアスリートとあそぼう!」大阪市立田中小学校の報告


7月1日に田中小学校で、障がい者とともにいろんな体験をするイベントが行われました。
暑い中での開催でしたが、無事に終了して、以下のレポートを頂きました。(写真提供:さっちゃん)


[TRI6West小泉さんのレポート]

今回実施した企画内容は以下です。

1.松本選手
  お話と柔道の実技
2.長井、中田選手
  トライアスロンの選手生活を語る
3.伴走を経験しよう!
4.タンデム試乗会
  タンデムで流鏑馬体験
5.手話歌体験
6.点字名刺作り体験
7.レース用車椅子試乗会
8.車椅子卓球の選手と卓球を楽しむ

これらの企画を、教室、運動場、体育館に分かれて実施しました。

この日は晴天に恵まれ途中で蒸し暑くなった為、熱中症が心配でしたが、暑さを吹き飛ばすかのように子供たちはどのブースでもキャッキャッと楽しんでいました。

一番人気だったのは8の卓球です。
田中小学校の生徒は日常的に卓球をやっているようで、学校に卓球台など一式が有りました。相手をする選手方はかなり疲労困憊されていました。

最後閉会式では皆で手話歌を歌い、来年またの再会を祈り無事終了しました。

柔道着で稽古の様子をみせる松本選手ほか。 タンデム自転車で運動場を走っている。パイロットはこちゃん。後ろに小学生をのせて。 体育館内の様子。イベントを楽しみ、学ぶ小学生達。


[宗平さんのレポート]

小学生に伴走をしてもらったのは今回が初めてだったので、すごく新鮮な経験でした。
まえっちが子ども目線に立って、伴走+視覚障害者に接するヒントをわかりやすく説明してくれていたおかげで、子ども達も楽しそうに伴走をしてくれて嬉しかったです。
中には、不安が大きくて「伴走はしたくない」という子もいたのですが、さっちゃんが「走らなくても歩くのでもいいよ」というナイスフォローを入れてくれたおかげで、おそるおそる伴歩に挑戦してくれた子もいました。
最後の方は、閑古鳥が鳴いたりもしましたが、そんなときには、先生や保護者の方や他の大人の方も伴走を体験しに来てくださって、わーわーずのことも少し話しておきました。
全部で何人ぐらい体験してくれたのか数えてはないですが、全部合わせて20人は越えていたことと思います。
最後に、伴走の隣でブースを出していたタンデムに僕らが乗りに行き、タンデムの方が伴走を初体験してくださり、面白い交流ができたのも大きな収穫でした。

小学生の伴走は、かなり身長差ができるので、走りやすいかと言われれば、なかなかイエスとはならないのだけれど、今日の体験で何かを感じてくれて、ひとまずは伴走というものがあることを知ってもらえたらいいなと思います。
もちろん、この先どこかで、何らかの形で伴走の仲間に加わってくれたらほんまに嬉しいですよね。
そんな日を心待ちにしています!
みんなどうもありがとう!

視覚障害について、小学生に話すまえっち。 小学生の伴走で走る宗平さん。


[田中小学校さんサイト内の報告ページへのリンク]
ページ1

12月24日のラジオ・チャリティ・ミュージックソンのランニングイベント

「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」は、
ラジオ大阪の年末恒例の
目の不自由な方へ音の出る信号機を贈るチャリティイベントです。

-- イベントの趣旨 --
“ラジオ・チャリティ・ミュージックソン”は昭和51年
にスタートしたイベントで、今年で41回目を迎え、
これまで寄贈した音の出る信号機は284基となり、
今年はスポーツ、音楽、カルチャーという3つのテーマで、
目の不自由な方々自身がいきいきと頑張っている様子を
12月24日10時から12月25日10時までの24時間放送します。
スポーツ分野では、目の不自由な方のランニングを通じ、
健常者や子供も広く気軽に参加できるチャリティラン
イベントを実施します。
----

12月24日(土)
テーマ・スポーツにあたるランニングイベントが
長居公園にて実施され、これに「長居わーわーず」が参加しました。

その様子のラジオ大阪さんによるレポートはこちら。
http://www.obc1314.co.jp/blog/mthon16/?p=183

そして以下のレポートは、
わーわーずガイド小林旦那さんの報告と写真です。

「ラジオ大阪のイベント ラジオチャリティーミュージックソンに
 わーわーずで参加しました。
 このイベントで集められた募金で音の出る信号機の設置や
 視覚障碍者用教材などをプレゼントするものです。
 わーわーずはそれぞれのブラインドランナーが
 走る距離の目標を決めて3時完走を行いました。
 当日はラジオ放送を聞いて、走ったころはないけれど
 走ってみたいというブラインドさんも来てくださり、
 それぞれに楽しみながら頑張る姿を放送していただきました。
 当日の雰囲気を写真で少しだけお伝えしたいと思います。」

ラジオ大阪ブースで取材をうける中山さんとはなてんちゃん ラジオ大阪ブースで取材をうける松ちゃん

周回路で準備する参加者1 周回路で準備する参加者2

伴走でランの様子。当日はクリスマスイブだったのでサンタ衣装のかたも。 エイドをお手伝い、の様子。

大勢でうちあげ、の様子