昨年11月26日の定期練習会のとき、佐川印刷さんから4名のかたが体験参加にこられました。
佐川印刷さんは、全トヨタ労働組合連合会(略称:全トヨタ労連)さんの機関誌月刊「全トヨタ労連・ゾーン(Z・ONE)」の編集制作を担当されており、同誌のボランティア活動を紹介するページで「盲人マラソン・伴走練習会」を載せることになったそうです。
そこで、日本ブラインドマラソン協会さんの紹介で、私たちわーわーずの練習会にこられて、伴走を体験&挑戦されることに。
「ゾーン」1月号に掲載された記事をいただきましたので、当ホームページでもその充実した取材内容を紹介いたします。
(当ホームページでの掲載を許可していただいた、全トヨタ労連さま、佐川印刷さま、ありがとうございます。)
伴走ボランティアを始めるのにとっつき易い切り口で、私たちの練習会の様子がレポートされてあります。楽しさとやりがいが伝わってきますね。
ブラインドマラソンの紹介をありがとうございました。
機関誌をご覧のランナーさま、長居の練習会でお待ちしています。
(以下、誌面の画像[クリックで拡大]。そのあとに文面のテキスト)
■ 誌面テキスト
体験レポート いざ挑戦!ボランティア ~福祉実践編~
休日にブラインドマラソンの伴走練習会を体験しました!
写真:わーわーずのクラブ旗を中央にして参加者の集合写真。
ボランティアや社会貢献に興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からない・・・。そんな人のために、全国各地で行われている様々な活動を紹介します!ボランティア活動を普段の生活に取り入れるキッカケになれば!
今回はココ!
視覚障害者マラソン練習会「長居わーわーず」
大阪・長居公園の周回コースを利用して、ブラインドランナー&ウォー力ーとの伴走・伴走練習会を毎月2回開催。パラリンピックの代表選手らも参加している。( https://waawaas.sakura.ne.jp/ )
ひとりで走るより楽しい!? 視覚障害者のお手伝い
今や大人気のランニングですが、各地のマラソン大会で目に障害をもたれたランナーを見かけたことはありませんか?「いざ挑戦!ボランティア」第1回目は、身近なようで知られていないブラインドマラソンの伴走練習会をご紹介いたします。
参加したのは大阪・長居公園で活動している視覚障害者マラソン練習会「長居わーわーず」の練習会。朝9時25分に集合し、お昼までの数時間の活動です。
初参加者は最初に講習で、目隠ししてブラインドランナーの感覚を体験します。視覚が遮断されると、耳が敏感になることを体験し、伴走で必要な声などでの「伝達の仕方」を教わります。
そして本番。実際に視覚障害者の方の伴走を行うと、ランナーの方々が本当に優しく、色々と話してくれるのでひと安心。よく未経験者から「自分の走力や知識で伴走できるのか?」という質問があるそうですが、技術や知識はランナーから教われますし、走力の合ったランナーとマッ
チングされるので、まず参加することが最初のステップだと実感しました。
視覚障害者は普段白杖を使って歩くため「伴走者がいれば、自分のペースで安全に走れる&歩ける」ということも知り目から鱗。今回参加したことで、ブラインドマラソンの事が色々と理解できました。
ひとりで黙々と走るのもいいですが、お喋りをしながらの伴走は、想像以上に体も心も温かくなりますよ!
1日の流れ in 長居公園
9:25 集合(各自着替え)~スタート位置まで移動
9:30 自己紹介&ミーティング(ビブス着用)
9:45 講習会(初参加の方が対象)
※初参加以外の方は各自の走力に応じてスタッフが決定したペアでスタート
10:05 伴走練習1周目スタート
10:25 1周目終了&休憩
10:30 2周目スタート
※伴走&休憩は各自のペースで自由 ※早めの退散もOK
12:00 解散&撤収
◆ブラインドマラソンの「伴走」とは?
Q.ブラインドマラソンって?
視覚障害者(全盲や弱視の人)が行うマラソン競技のこと。視覚障害と言っても全盲や弱視など個人差があり、条件次第では単独で走れる人もいます。
Q.伴走って?
障害者ランナーが安心して走れるようにお手伝いしながら走ることです
Q.具体的にどんなことをするの?
安全を確保し周りで何が起きているかをランナーに説明。危険回避だけでなく、安全であることも伝えます。
写真:周回路を走るペア。前に自転車がいる。説明「自転車など近づいてくるものを伝えます!」
Q.使うものは?
伴走する際にランナーと伴走者を繋ぐ、きずなと呼ばれるロープです。
写真:伴走ロープ。説明「約1mのひもを輪にしたものをランナーが用意しています。」
当日の持ち物、動きやすい服装、運動靴、タオル、お水など。
<教えてくれた人>
日本ブラインドマラソン協会理事でもある、長居わーわーずの中山敏郎さん。
写真:中山さん、吹き出しセリフ「全国的に伴走者の数はまだまだ多くありません。ぜひお気軽にご参加ください!」
◆体験スタート! 9:30 am
まずは自己紹介!目の見えないランナーに声で自分の存在を伝えます。
◆講習会 9:45 am
続いて初参加者のための簡単な講習です。
アイマスクをしてブラインドランナーの感覚を体験!最初は歩きます。
写真:アイマスクをした体験者。セリフ「見えないって想像以上に怖い!」
ロープの使い方や心構えなどを教えてもらいます。
写真:伴走ロープを持ちあうところ。説明「ロープを二重にして持てば約25cmの間隔になります。」
次に走ってみます!見えないと怖くてなかなか走れません!
写真:受講者同士でアイマスク体験。セリフ「走るともっと怖い!手汗ベタベタ!」
◆いよいよ本番! 10:05 am
走力に合わせてランナーと伴走者を中山さんがマッチング。走る人だけではなく、歩くランナーもいるので走力に自信のない伴走者でも大丈夫です。
写真:視覚障害者ランナーと走る体験者。セリフ「よろしくお願いします!」
◆1周終えて休憩 10:25 am
スタート&ゴール地点に用意されたエイドでランナーも伴走者も水分補給! 談笑しながら意見交換も行います。
◆2周目~ 10:30 am
休憩を終えた人から、パートナーを替えつつ、自由に再スタート。ここから何周回るかは、残り時間と体力次第!
◆終了! 12:00 am
みんなが自分のペースで走って、喋って、笑って、お疲れ様でした!
写真:練習を楽しんだブラインドランナー。セリフ「今日もよく走ったー♪」
◆今回の成果
平均約8kmの伴走ラン!
◆ボランティア体験を終えて「参加して分かったこと!」
伴走は初心者でもできる!
視覚障害者の本音が聞ける!
視覚障害者への声のかけ方が学べる!
手助けする際のマナーが分かる!
走って運動不足解消!
◆参加者の感想
ブラインドランナーは話し好きが多いので楽しく走れると思います!(なかやまさん/50代)
最初は会社のイベントで参加しましたが、楽しいから今でも続いてます!(なかのさん/20代)
最初はペースを合わせるのが難しかったですが、会話してるうちに走れました(はしもとさん/初参加・30代)
初めてでも大丈夫。やり方はランナーの方がたくさん教えてくれますよ!(さぶちゃんさん/60代)
伴走を始めてから街で視覚障害の人に気付くようになって、お手伝いできるようになりました!(とんさん/70代)
伴走練習会にストイックに参加する必要はなく、出来る範囲でやるのがオススメ!(こうへーさん/30代)
◆◆全国のブラインドマラソン・伴走練習会の情報
・伴走フレンドリー練習会(北海道)
・台原森林公園練習会(宮城県)
・ランモード群馬練習会(群馬県)
・代々木公園練習会(東京都)
・長野県視覚障がい者マラソン協会練習会(長野県)
・なごや楽走会練習会(愛知県)
・びわこタイマーズ練習会(滋賀県)
・賀茂川パートナーズ練習会(京都府)
・徳島中央公園練習会(徳島県)
・ももたろうパートナーズ練習会(岡山県)
・大濠公園ブラインドランナーズクラブ練習会(福岡県)
・那覇練習会(沖縄県)
・八重山練習会(沖縄県)
参加方法など詳しくは、http://jbma.or.jp/(日本ブラインドマラソン協会)まで。