10月23日の定期練習会

今晩は、ランタナです。23日の練習会に参加の皆さんお疲れ様でした。
差し入れや、エイド担当をして下さった方々、伴走をして下さった方々ありがとうございました。
日曜日は曇りがちで適当に風もあり、良いラン日和でした。
私は、一周目を、いつもげんきなしょうちゃんの息子さんのよっきーこと小学5年生に伴走してもらいました。始めは受験の事や運動会の事等お話しながら
走っていましたが、途中でお父さんのペアーが迫ってきてることに気付いた私たちは、おとうさんのしょうちゃんから逃げようと言うことになり、ちょっとスピードをあげましたが、中々しょうちゃんペアーを離すことが出来ませんでした。お父さん達に最後で抜かされるかもしれないと、よっきーはかなりやる気満々でした。よし、最後800Mを頑張ろうねと、5分15秒位までスピードを上げて、逃げ切ることが出来ました。このスピード、大丈夫かなと思いながら走っていましたが、よっきーは楽々の余裕でした。ゆっくりランでと思っていたのですが、孫の年齢のよっきーと2キロ位を本気で走り、とても楽しかったです。よっきーは、全然息も上がっていなかったので、もっともっとハイスピードで走れたのでしょうが、私にちゃんと合わせて走ってくれました。素晴らしい伴走者君でした。
そのあと、2周目の伴走者の女子大生は可愛い子、奈良の方だったので奈良を生活圏としている私は、またまた話が弾み一周をあっと言う間に楽しく走り終わっていました。
ちょっとゆっくりお話をしたかったルビーさんともおしゃべりランでしたが、最後の6周目は、早くも紅葉している木を見つけて近づいてもらったりして、公園の移り変わる四季を感じながらゆっくりと最後の一周を終えました。
23日の練習は、小学5年生のよっきーと、そのお父さん、息子と同じ年齢のたくぼん、定年を終えたAさんと、様々な年齢の方々に伴走して頂き、走りもおしゃべりの中身もバラエティーでとっても愉快で気持ちいい練習が出来ました。
皆さん本当にありがとうございました。素敵な一日でした。

練習会のミーティングの様子

10月9日の定期練習会+4時間走

[投稿者] はなてんちゃん

10月に入り、マラソンシーズンがやってきましたね。わーわーずではマラソンに向けて、毎年10月の第2日曜の練習会は4時間走をしています。ですが、通常の練習会も兼ねているので2時間で帰る方もおられます。この自由さがわーわーずです。

この日も初参加のブラインドの方、初参加のガイドの方を含め、参加者は60名ほどでした。前日の参加表明の段階ではガイドが少なく、ちょっと心配してたのですが、自分の練習を終えて駆けつけてくださった方もいて、何とか全員ペアを組んで走ることができました。

この日の気温は24℃くらいで時おり吹く風はギンナンの何ともいえない香りを運んでくれました。ヤンマーフィールドでは、中学生の陸上大会、ヤンマースタジアムでは、リオのオリンピック選手も出場するという陸上競技会も開かれていたし、周回路でも他のクラブが30キロ走なんかをやっていて、活気に満ちた中、それぞれのペースでフルの距離を走った方、30キロを走った方、ハーフの距離を走った方と、みなさんいい汗をかいていました。

定期練習会ではエイドがあります。いつものように飲み物やお菓子などに加えておにぎりや巻きずし、おいなりさんもあって、豪華なエイドでした。用意してくださったみなさんありがとうございました。

4時間走のあとは毎年青空宴会ですが、今年は朝よりも人数が少なかったので、エイドの周りに集まってその場でビールでやお茶で乾杯して解散でした。

2016年9月の練習会【報告】

9月4日 「2016視覚障害者陸上大会」が開催されました。(自由練習会はありませんでした)
9月11日 定期練習会 ブラインド18名、伴走ガイド17名(そのうち初参加4名)、手引き・給水手伝い4名。
9月18日 自由練習会
9月25日 定期練習会 ブラインド37名(そのうち初参加4名)、伴走ガイド34名(そのうち初参加1名)、手引き・給水手伝い5名。

今月の定期練習会では、伴走ガイドが少し足らなくて、伴走を交代しながら、いつも以上に走っていただきました。
季節も進んだようで、少しずつ走りやすくなってきています。
10月に入ると大会もどんどんやってきます。
その中での練習会参加、よろしくお願いしま~す。

2016年8月の練習会【報告】

8月7日 自由練習会
8月14日 定期練習会 ブラインド35名、伴走ガイド40名(そのうち初参加のかたは4名)、手引き・給水手伝い9名で、合計84名となり、過去最高の参加人数。
8月21日 自由練習会
8月28日 定期練習会 ブラインド27名、伴走ガイド38名(そのうち初参加4名)、手引き・給水手伝い8名合計73名。

今月は猛暑日が続いて、長居公園のセミもいつも以上に大きくそして、やかましく聞こえてきます。
このセミの大合唱に負けないようにミーティングの時の自己紹介も、みんな大声になってしまいます。
この時期のわーわーずの夏の風景です。
今月はリオパラに参加される方の壮行会がありました。
皆さん、がんばってきてほしいですね。

「2016視覚障害者陸上大会」開催報告

今年第5回目となった、視覚障害者陸上大会が、9月4日の日曜にヤンマースタジアム長居(長居第一陸上競技場)で行われました。
台風が近づいていましたが、大阪は台風の影響もあまり受けずに暑い日差しが照り付ける中、大会は開催されました。

午前中は競技主体のメニューで、50m走や50m音響走、1500m走に3000m走とブラインドもガイドも普段あまり走ることのないトラックを必死のパッチで走りました。
1500mウォークでは、走り慣れてない方の参加もあり、幅広い皆さんの参加がありました。
そして、50m音響走では、ブラインドも伴走なしで走りましたし、ガイドの皆さんもアイマスクをして音のなる方へと走って?歩いて?ゴールを目指しました。

午後からは、「森脇健児とその陸上部」の皆さんをお迎えして、ランにトークにとみんなで楽しみました。大会の様子は写真でお楽しみください。
コメントも付けていますので、多くの皆さんに様子を見てみて&読んでみて!いただけると思います。

■ 当日の記録集は こちら

■ 写真

    20160904視覚障害者陸上大会_開会式

  • 開会式
  • 屋外にて開会式を行いました。
    台風が九州に近づいて天候が心配されましたが、
    当日は快晴に恵まれました。

    20160904視覚障害者陸上大会_準備体操

  • 準備体操
  • ヤンマースタジアム長居で準備体操。
    いつもの長居に来ましたが、そこはいつもの長居とは違います。

    20160904視覚障害者陸上大会_50m音響走

  • 50m音響走
  • ベテランまっちゃんのお手本のような猛ダッシュです。
    50m先のゴールラインから発せられるトラメガの
    音の位置をめざしてまっしぐらに走ります。

    20160904視覚障害者陸上大会_50m音響走アイマスク

  • 50m音響走(アイマスク体験)
  • 晴眼者はアイマスクを付けて音響走に挑戦します。
    以下、挑戦されたさっちゃんの感想です。

    音の聞こえる方に進めばいいんだとスタートしましたが
    かなり酷いコースアウトな走りだったようで「右、右!」
    と審判の声に、頭が真っ白になり、音を聴くこともすっかり
    忘れてしまい、右がどっちかもわからなくなりました。
    審判の声がする度に足を進めることに自信がなくなりました。
    50mがあんなに長く感じたことはありません。
    どうやってゴールまでたどり着いたのかも覚えていませんが、
    審判に「3レーンもずれていたよ」と言われました。
    後で実行委員さんに尋ねたら、ほんとはコースアウトで失格と
    聞きました。失格を言わずゴールさせていただいて感謝です。


    20160904視覚障害者陸上大会_1500m伴走有

  • 1500m(伴走有)
  • 1500mはトラックを3周と3/4、まわります。
    6組12名の集団が、スタートして最初のコーナーをまわってきました。

    20160904視覚障害者陸上大会_1500m伴走有ゴール

  • 1500m(伴走有)ゴール
  • 三つ巴の接戦になりました。
    遊び?と言ってても、いったん走り出せば表情は真剣です。

    20160904視覚障害者陸上大会_3000m伴走有

  • 3000m(伴走有)
  • 3000mはトラックを7周半まわります。
    14組がそれぞれのペースで頑張って走っています。
    ゴールラインには、トラックタイマーが置かれ、
    ラスト1周では鐘が鳴らされます。

    20160904視覚障害者陸上大会_3000m伴走有先頭集団

  • 3000m(伴走有) 先頭グループ
  • 先頭集団がコーナーを終えてストレートに入りました。
    ホームストレートにくると各選手に熱い声援が投げかけられます。

    20160904視覚障害者陸上大会_3000m伴走有ゴール

  • 3000m(伴走有)ゴール
  • よい記録が出るように伴走者も全力でサポートに務めます。
    公式な大会に備えての練習にもなります。

    20160904視覚障害者陸上大会_1500m伴走なし単独走1

  • 1500m(伴走なし・単独走)
  • 単独走できる弱視のかたと、伴走者の単独走、
    合計15名がこの組で記録に挑みました。

    20160904視覚障害者陸上大会_1500m伴走なし単独走2

  • 1500m(伴走なし・単独走)
  • 1500mはウォークの部もあり、
    外側のレーンを使って並行して実施されました。

    20160904視覚障害者陸上大会_3000m単独走

  • 3000m(単独走)
  • 3000mの記録に挑んだ伴走者は8名。
    午前競技の最終種目とあって、力を出し尽くした走りが展開されました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんと1

  • ゲストさんと
  • 午後はお待ちかね、ゲストさんの登場です。
    「森脇健児とその陸上部さん」の楽しいトークで始まりました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんと2

  • ゲストさんと
  • 松竹芸能部さんだけあって、おしゃべりはプロ。
    午後の会場は笑い声と笑顔に満ちていました。

    20160904視覚障害者陸上大会_集合写真

  • ゲストさんと
  • ゲストさんと一緒のところを写真に。
    ツーショットで。仲間で。全員で。

    20160904視覚障害者陸上大会_集合写真ゲスト

  • ゲストさんと
  • 全員での集合写真で、最前列に寝転んで並んでもらったゲストさん。
    左から、ドキドキ☆純情ガールズの、のぞみさん、ぽっぽさん、
    中央に森脇健児さん、その隣、みわゆうすけさん、代走みつくにさん。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で1

  • ゲストさんの伴走で
  • ゲストさんに伴走してもらうスペシャルタイム。
    ペアを次々に代わりながら、ぐるぐると何周も走りました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で2

  • 森脇健児さんの伴走で
  • ラジオ・テレビで聴いていたあの声が隣に。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で3

  • ぽっぽさんの伴走で
  • ドキドキ☆純情ガールズさんは、
    美人でキュートとあって、トラックに華を添えてくれました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で4

  • のぞみさんの伴走で
  • ゲストさんのみなさん、伴走が上手でした。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で5

  • 代走みつくにさんの伴走で
  • 参加者大勢がトラックを周り、もうお祭りのようです。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で6

  • みわゆうすけさんの伴走で
  • 100mで伴走を次々と交代しながら走りました。
    ゲストのみなさんに、何周もしてもらいました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの伴走で9

  • 森脇健児さんの伴走で
  • 楽しみにしていたこの100mは一瞬(?)。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんのブラインド体験1

  • ゲストさんのブラインド体験
  • ゲストさんにアイマスクをして走ってもらいました。
    伴走者をつけての全力走(?)。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんのブラインド体験2

  • ゲストさんのブラインド体験
  • みわゆうすけさんと代走みつくにさんが、
    アイマスクを付けてブラインド体験をされています。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの音響走体験1

  • みわゆうすけさんのブラインド体験
  • 続いて音響走も体験していただきました。

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの音響走体験2

  • 代走みつくにさんのブラインド体験
  • 方向を見失って、いや、聞き失って、
    しゃがんでしまったところ。
    感覚を体現されているところを、ナイスシャッターチャンス!

    20160904視覚障害者陸上大会_ゲストさんの音響走体験3

  • 森脇健児さんのブラインド体験
  • 「走る男」さんの音響走挑戦。注目度、抜群でした。

    20160904視覚障害者陸上大会_200mリレー

  • リレー(一人200m伴走有)
  • 4チームに分かれて、200m8区間のリレーを行いました。
    うち1チームはゲストさんチームです。

    20160904視覚障害者陸上大会_200mリレーゴール1

  • リレー(一人200m伴走有)ゴール
  • 赤・青・黄の布を、はちまきもしくはタスキのように付けて
    リレーは選手へのタッチで行いました。

    20160904視覚障害者陸上大会_200mリレーゴール2

  • リレー(一人200m伴走有)ゴール
  • 各チームのアンカーさんがゴールラインをまたぎました。

    20160904視覚障害者陸上大会_200mリレーゴール3

  • リレー(一人200m伴走有)ゴール
  • 200mを8人でリレーして、4周の1600m。
    上は81歳から下は2歳まで、走る楽しさが継がれていきました。

    20160904視覚障害者陸上大会_2000mハンデ競走スタート1

  • 2000mハンデ競走
  • 「オールスター感謝祭・赤坂ミニマラソン」のように(?)、
    ハンデを設けて森脇さんと競走しよう、という競技です。
    なし4名、1分1名、2分12名、4分6名、6分12名で
    それぞれスタートしました。

    20160904視覚障害者陸上大会_2000mハンデ競走スタート2

  • 2000mハンデ競走
  • ハンデ2分の組のスタートです。

    20160904視覚障害者陸上大会_2000mハンデ競走スタート3

  • 2000mハンデ競走
  • ハンデなしの組のスタートです。

    20160904視覚障害者陸上大会_森脇健児さん1

  • 2000mハンデ競走
  • 「本気で走りますよ」と宣言されて、
    トラック5周を激走中の森脇健児さん。


    20160904視覚障害者陸上大会_森脇健児さん2

  • 2000mハンデ競走
  • タイムにハンデを加えての結果、
    森脇健児さんより早くにゴールできた選手18名、
    届かなかった選手17名でした。
    ハンデは自己申告でしたが、全体的にはいい勝負だったようです。

    20160904視覚障害者陸上大会_閉会式

  • 閉会式
  • ゲストさん、審判長ほか、ご参加およびご協力いただいた方から
    メッセージをいただき、無事に閉会となりました。
    心配された台風の影響による午後からの雨もなく、
    みなさんのおかげで楽しい一日を過ごすことができました。


    ※写真撮影は、なにわの大久保さん・小林旦那さん・さんじゅうこさん にご協力いただきました。
    ※写真を拡大しての閲覧・ダウンロードは こちら からどうぞ。

    ■ 後日談

    森脇健児さんは、大会の翌日、パーソナリティーを務めるラジオ番組で、本大会の概要と、ご一緒に競技を楽しまれての感想をしゃべってくださいました。

    ラジオ好きが多い視覚障害者と話して、ラジオをやっててよかったなという想いを確かめられたこと。
    苦労を乗り越えて今を楽しまれている方とふれあい、すがすさしさが心地よかったこと。
    そういう想いをあげられたうえで、本大会で走らせてもらったことが、ご自身の経験上いかにプラスになったかを強調した感想を述べられてました。

    ラジオで大会のことが話題にあがることを楽しみにされていたなおちゃん。
    番組宛メッセージもこの日(2016.9.5)に読まれて、記念の「よなよな特製ウチワ」を後日手にされて、練習会に持ってきてくれました。
    20160904視覚障害者陸上大会_よなよなウチワ

2016視覚障害者陸上大会 記録集


注)伴走者欄の*印は、伴走なしの単独走です。
(1)50m走(伴走有)、集合時間9時45分、スタ-ト10時
レ-ン NO 選 手 伴走者 記   録
2~3 7 大吉 啓次 圓山 育恵     14秒74
6~7 9 門脇 原生 縣 喜樹     10秒69
8~9 11 喜多 義郎 永冨 雅子     10秒86
6~7 12 北井 清次 中松 友宏     10秒56
8~9 14 小山 啓太郎 村杉 研一郎     9秒12
4~5 21 大源 應子 山本喜代美     30秒88
2~3 22 田中 まさひろ 宮里 康和     10秒85
4~5 24 塚本 利雄 黒栄 真美     12秒48
2~3 38 原田 紘希 川村 亮     10秒99
6~7 39 原田 桃花 川村 亮     10秒39
4~5 42 藤原 由子 川口 弘子     10秒44
2~3 44 堀谷 浩子 藤井 康代     12秒75
8~9 46 宮本 聖子 古田 美幸     11秒67
6~7 47 向井 麻夏 向井 康倫     40秒04
4~5 48 村田 恵也 臼井 利明     9秒07
8~9 50 渡辺 勤子 石原 栄子     14秒09
(2)50m走(伴走なし)、集合時間9時45分、スタ-ト10時8分
レ-ン NO 選 手 伴走者 記   録
2 18 下村 秀生 *     11秒27
2 19 白江 淑浩 *     9秒23
4 25 豊川  源己 *     7秒56
4 33 濱田 和代 *     8秒32
6 40 福場 秀和 *     7秒78
6 115     栗林 佑樹 *     46秒63
(3)50m音響走(ブラインド)、集合時間9時45分、スタ-ト10時12分
レーン  No 選 手 世話役 記  録
音5 1 赤星 聡視 岡野 悌一     8秒70
音5 3 伊藤 まりあ 奥間 照美     11秒13
音5 4 大井 和真 川口 弘子     52秒96
音5 27 中村 雅也 下條 雄三郎     8秒85
音5 35   かよみ 内藤 庸子     9秒26
音5 37 林田 健 高椋 準司     13秒12
音5 45 松本 義和 寺本 桂子     8秒36
音5 48 村田 恵也 畑中 広大     29秒51
音5 50 渡辺 勤子 松田 ゆかり     11秒79
(4) 50m音響走(ガイド)、集合時間9時45分、スタ-ト10時24分
レーン  No 選 手 世話役 記  録
音5 101 井口 邦弘 *     12秒35
音5 103 今井 隆義 *     14秒29
音5 104   享史 *     11秒30
音5 108 岡部健一郎 *     9秒08
音5 136 西瀧 さとみ *     27秒81
音5 137 西村 ゆめ *     12秒58
音5 139 二村 卓朋敷 *     12秒68
音5 142 濱岡 賢二 *     12秒95
音5 155 松本 愛 *     13秒22
音5 159 村杉 研一郎 *     13秒05
音5 161 山本 喜代美 *     18秒05
         
(5)1500m(伴走有)集合時間10時20分、スタ-ト10時35分
  NO 選 手 伴走者 記   録
  1 赤星 聡視 松田 ゆかり      8分04秒
  3 伊藤 まりあ 西村 ゆめ      9分05秒
  5 大井 佑真 佐藤 高国      10分32秒
  6 大前 雅司 濱岡 賢二      6分45秒
  9 門脇 原生 古田 美幸      7分48秒
  14 小山 啓太郎 橋本 芳和      8分10秒
  16 酒元 直美 高椋 準司      8分24秒
  23 谷口 ミサエ 松本 愛      7分20秒
  24 塚本 利雄 細江 祥子      8分34秒
  35   かよみ 岡部 健一郎      6分46秒
  36 林 久雄 播磨 美奈      8分11秒
  37 林田 健 今川  雅美      10分47秒
  45 松本 義和 石原 栄子      6分46秒
  46 宮本 聖子 西瀧  さとみ      7分27秒
  50 渡辺 勤子 藤田 知子      9分50秒
         
(6)3000m伴走有、集合時間10時20分、スタ-ト10時47分
  NO 選 手 伴走者 記   録
  2 安藤 隆晴 村杉 研一郎      13分25秒
  7 大吉 啓次 圓山 育恵      18分50秒
  12 北井 清次 縣 喜樹      17分09秒
  13 桑村 昌和 田中 相司      17分02秒
  15 西條 洋 永田 昌之      19分15秒
  17 芝山 孝雄 松尾 頼一      17分13秒
  20 関口 晃 宮里 康和      11分53秒
  22 田中 まさひろ 中松 友宏      14分23秒
  27 中村 雅也 臼井 利明      12分38秒
  31 野尻 誠 庄司 彰義      11分51秒
  42 藤原 由子 川口 弘子      16分28秒
  44 堀谷 浩子 下條 雄三郎      21分26秒
  48 村田 恵也 高橋 誠      15分53秒
  49 吉本 雅秀 宮下 正      13分58秒
(7)1500m(ウオーク伴歩有)集合時間10時20分スタ-ト10時47分
  NO 選 手 伴歩者 記   録
  8 勝田 吉雄 小山 直美      16分39秒
  10 岸本  尚子 内藤 庸子      11分40秒
  18 下村 秀生 今井 隆義      11分23秒
  21 大源 應子 岡野 悌一・内藤 庸子      26分44秒
  32 濱崎 雄三 松井 友美恵      13分02秒
         
(8)1500m(伴走なし)、集合時間11時、スタ-ト11時17分
(9)1500m単独走、集合時間11時、スタ-ト11時17分
  NO 選 手 伴走者 記   録
  30 西波照間 善和 *      6分57秒
  33 濱田 和代 *      6分59秒
  40 福場 秀和 *      5分41秒
  104 植 享史 *      5分32秒
  107 岡野 悌一 *      6分54秒
  108 岡部 健一郎 *      5分23秒
  121 佐藤 高国 *      6分21秒
  138 西脇 優也  *      7分14秒
  139 二村 卓朋敷 *      6分44秒
  141 畑中 広大 *      5分09秒
  142 濱岡 賢二 *      6分00秒
  147 平野 敏太 *      5分42秒
  155 松本 愛 *      6分42秒
  161 山本 喜代美 *      7分13秒
  170 谷口 英樹 *      6分57秒
(10)3000m単独走、集合時間11時15分、スタ-ト11時29分
  NO 選 手 伴走者 記   録
  105 臼井 利明 *    10分12秒
  109 奥中 和子 *    16分08秒
  123 庄司 彰義 *    10分35秒
  136 西瀧 さとみ *    14分34秒
  144 原田 智美 *    17分09秒
  150 藤田 知子 *    16分21秒
  151 古田 美幸 *    15分59秒
  159 村杉  研一郎 *    12分41秒
 (11)
リレー(一人200m伴走有)、集合時間14時、スタ-ト14時15分
第 1 組 赤ハチマキチーム      5分53秒
第 2 組 黄ハチマキチーム      6分08秒
第 3 組 青ハチマキチーム      8分23秒
ゲストチーム        8分23秒
 (12)
2000m(ハンデ競走)、集合時間14時15分、スタ-ト14時30分
ハンディタイム6分    
  NO 選  手 伴走者 グロスタイム ネットタイム
  7 大吉 啓次 圓山 育恵 12分17秒 12分17秒
  12 北井 清次 藤井 康代 12分30秒 12分30秒
  23 谷口 ミサエ 永田 昌之 11分21秒 11分21秒
  24 塚本 利雄 福山 日出代 12分45秒 12分45秒
  37 林田 健 今川 雅美 14分35秒 14分35秒
  47 向井 麻夏 向井 康倫 12分46秒 12分46秒
  103 今井 隆義 * 11分02秒 11分02秒
  144 原田 智美 * 11分15秒 11分15秒
ゲスト 774 みわ ゆうすけ * 10分23秒 10分23秒
ゲスト 775 代走みつくに * 12分54秒 12分54秒
ゲスト 776 ぽっぽ * 11分28秒 11分28秒
ゲスト 778 のぞみ * 14分13秒 14分13秒
ハンディタイム4分    
  NO 選  手 伴走者 グロスタイム ネットタイム
  9 門脇 原生 植 享史 13分06秒 11分06秒
  14 小山 啓太郎 川口 弘子 14分10秒 12分10秒
  42 藤原 由子 二俣 仁 13分15秒 11分15秒
  109 奥中 和子 * 12分46秒 10分46秒
  151 古田 美幸 * 12分21秒 10分21秒
  155 松本 愛 * 11分34秒 9分34秒
ハンディタイム2分    
  NO 選  手 伴走者 グロスタイム ネットタイム
  22 田中 まさひろ 中松 友宏 13分44秒 9分44秒
  26 政成 晴輝 * 13分17秒 9分17秒
  28 田辺 準杜 * 途中リタイア  
  33 濱田 和代 * 途中リタイア  
  35   かよみ 石原 栄子 14分07秒 10分07秒
  45 松本 義和 畑中 広大 16分03秒 12分03秒
  48 村田 恵也 高橋 誠 14分08秒 10分08秒
  136 西瀧 さとみ * 13分58秒 9分58秒
  142 濱岡 賢二 * 12分59秒 8分59秒
  145 播磨 美奈 * 15分25秒 11分25秒
  154 松田 ゆかり * 13分48秒 9分48秒
  172 池端 一真 * 12分22秒 8分22秒
ハンディタイム1分    
  NO 選  手 伴走者 グロスタイム ネットタイム
  6 大前 雅司 岡部 健一郎 15分46秒 10分46秒
ハンディタイムなし    
  NO 選  手 伴走者 グロスタイム ネットタイム
  20 関口 晃 庄司 彰義 13分44秒 7分44秒
  27 中村 雅也 臼井 利明 14分22秒 8分22秒
  113 川村 亮 * 12分18秒 6分18秒
  303 河野 真志 * 12分17秒 6分17秒
ゲスト 777 森脇 健児 * 13分09秒 7分09秒

和田選手、3種目全てで入賞。マラソンで5位

リオパラリンピック陸上、大会11日目、視覚障害T11/T12男子マラソンに出場した和田伸也選手は、このレース終盤、自分の全てを出し切る素晴らしい走りで、2時間36分50秒での5位入賞を果たしました。

和田選手を含む3名が出場した日本人選手は、岡村正広選手が2時間33分59秒で銅メダル、堀越信司選手は2時間36分50秒で4位と、岡村選手を筆頭に、日本人選手が5位までに3人続けてフィニッシュしました。

【とにかく全てを出し切って終えると決意した、35キロ地点からの激走】

この大会に、和田選手は日程順に5000m・1500m・マラソンに出場。車イスの選手では、中長距離マラソン3種目エントリーは特に珍しくなく、それ以上の種目に出場する選手もいますが、立位の選手ではきわめて稀です。

今回、このようなエントリーをしている選手は、和田選手以外には、ライバルのクリスチャン・バレンズエラ選手(チリ)のみ。しかし、バレンズエラ選手は、5000mを棄権した後は、傷めていたふくらはぎを1500mで悪化させ、マラソンは欠場となりました。

さて、日なたでの気温が35度を超えたこの大会、和田選手のレースプランは、日本チームのコーチのアドバイス通り、前半は自重、勝負は35キロから。具体的には、35キロまでは、いつもより1キロ当たり10秒以上ペースを落として、キロ3分50秒~55秒ペース。

一方、結果的に無理なペース設定により途中棄権を余儀なくされた選手がいたため、プラン通りの走りをしていた和田選手は、順位が5位に繰り上がり、35キロ地点を迎えます。

途中棄権した選手が「コースには日陰もなく、道路は熱したフライパンのようで、まさに地獄だった」と語ったようなレース、いくら設定通りのペースとはいえ、和田選手に、決して余裕があったとはいえませんでした。
しかし、それでも気合いを入れてペースを上げると、自身でも驚くような力を出します。

35キロまでの5キロを19分27秒に対し、その40キロまでの5キロは、これまでの最速となる17分15秒。これは、優勝した選手よりも速く、全選手中2番目のタイムでした。

もう順位やタイムのことは考えず、今走っているマラソンだけでなく、3種目に出場したこの大会そのもののゴールとして、4年間積み上げてきたものを、ここで全て出し切ろうと決意したラスト7キロ。

あと400mで相次いで両脚が攣ってしまったものの、それまでの気迫そのままに脚を動かし、2時間39分52秒の5位でフィニッシュラインを越え、自身のこの大会を締めくくりました。

[今大会の和田選手の成績]
2016リオディジャネイロ大会
 1500m(予選)4分16秒12/当時の日本新
    (決勝)4分15秒62/6位入賞・日本新
 5000m(決勝)16分02秒97/6位入賞
 マラソン 2時間39分52秒/5位入賞*T11・12コンバインド

‐補足‐
今大会のマラソンはT11(全盲)とT12(弱視)のコンバインドで実施され、T11の和
田選手は、全体では5位でしたが、T11クラス(出場選手3名)の中ではトップでした

同一部門での全盲と弱視の競技は、全盲が不利なことは明白ですので、マラソンも15
00mや5000m同様、T11クラス単独での実施が理想です。

しかし、競技を成立させる(=メダルの対象種目となる)には、一定基準の参加国数
・出場人数を満たす必要があり、マラソンでT11クラス単独実施を実現させるには、
現状よりもさらに、出場国と選手数を増やす必要があります。

なお、T12は同じ弱視のT13クラスとコンバインドにすればいいはずだ、との考えは当
然でしょうが、現時点では、T13クラスのマラソン選手はT11よりも少なく、今大会で
は競技が実施されませんでした。

とはいえ、陸上競技の結果は、勝負だけでなく記録の面でも評価され、メダルは難し
くても、世界記録(いつかは元保持者になるにしても)で名前を残すことも可能です

現在のT11男子マラソンの世界記録2時間31分59秒に対し、和田選手の自己記録は2時
間33分46秒。
世界記録更新が可能な位置にいる和田選手、5000mのスピードがあるうちに、世界記
録を狙うことになるでしょう。

【シェントフ選手、世界大会3連覇】

30キロ地点で、後続に1分差をつけてトップにいたグスタボ・ニエベス選手(スペイン)。しかし、暑さに倒れてしまい、有力選手では2人目の途中棄権。

一方、ちょうどこの付近からは、マラソンの勝負所。

それまで3位の位置で勝機を窺っていたT12クラス世界記録保持者エル・アミン・シェントフ(モロッコ)選手が、2012ロンドンパラ金メダリストのアルベルト・スアレス・ラソ(スペイン)選手を逆転し、そのままトップを譲らず、2時間32分17秒で金メダル。

これで、2013・2015世界選手権、そして今大会と世界大会マラソン3連覇を達成。
また、この3日前のT13男子5000mの銀メダルと合わせて、シェントフ選手は今大会で2個目のメダル獲得となりました。

既に暑さで体力の限界近くにあり、優勝の望みが遠のいていったスアレス・ラソ選手。途中棄権を避けるべく、銀メダル確保を目指すことを選択し、シェントフ選手の54秒後にフィニッシュ。

3,4,5位は、「前半は自重、勝負は35キロから」の作戦通りに、暑さを考慮しての後半勝負のペースを選択し、チャンスを我慢強く待った日本勢が続きました。

35キロまでは5キロ18分20秒(キロ3分40秒)ペースを刻んでいた岡村正広選手は、次の5キロを17分00秒(キロ3分24秒)にまで上げるロングスパートで銅メダルを決定づけ、2時間33分59秒でフィニッシュ。

30キロ過ぎまでは岡村選手と並走していた堀越選手は、その後の転倒で、走りのリズムを崩したためか、勝負所としていた35キロを前に、岡村選手に引き離されて4位(2時間36分50秒)。

そして、15キロ以降ずっと、ガブリエル・マッチ選手(ポルトガル)に1分差での追撃を受けていた和田選手は、最後の7キロをマッチ選手よりも3分も速いタイムでフィニッシュゲートに突き進み、5位入賞を勝ち取りました。

■公式結果 陸上11日目/9月18日
T12男子マラソン決勝(*T11/T12コンバインド)9時00分競技開始
1位 エル・アミン・シェントフ(モロッコ)2時間32分17秒
2位 アルベルト・スアレス・ラソ(スペイン)2時間33分11秒
3位 岡村正広(日本)2時間33分59秒
4位 堀越信司(日本)2時間36分50秒
5位 和田伸也(日本)2時間39分52秒
6位 ガブリエル・マッチ(ポルトガル)2時間43分49秒
7位 ジョージ・ピナ(ポルトガル)2時間55分47秒
8位 サンディ・ノバック(スロバキア)3時間02分36秒
途中棄権 グスタボ・ニエベス(スペイン)
途中棄権 エルキン・アロンソ・セーナ・モレノ(コロンビア)
失格 ガド・ヤーコニ(イスラエル)

[先頭の通過]
5キロ スアレス・ラソ 17分38秒
10キロ グスタボ 35分28秒
15キロ スアレス・ラソ 53分12秒
20キロ グスタボ 1時間10分47秒
中間点 グスタボ 1時間14分40秒
25キロ グスタボ 1時間28分19秒
30キロ グスタボ 1時間46分01秒
35キロ シェントフ 2時間05分34秒
40キロ シェントフ 2時間23分31秒

[気象コンディション]
スタート時 天候晴 気温23度 湿度89% 
終了時 天候晴 気温28度 湿度66% 

[結果へのリンク]リンク先はpdfファイルです
https://www.paralympic.org/static/info/rio-2016/resIPC/pdf/PG2016/AT/PG2016_AT_C73K_ATMM12101.pdf

[和田選手の通過順位とタイム]*カッコ内はラップタイム
5キロ 7位 18分56秒 
10キロ 7位 38分05秒(19分09秒)
15キロ 7位 56分55秒(18分50秒)
20キロ 7位 1時間16分12秒(19分17秒)
25キロ 7位 1時間35分23秒(19分11秒)
30キロ 6位 1時間55分03秒(19分40秒)
35キロ 5位 2時間14分30秒(19分27秒)
40キロ 5位 2時間31分45秒(17分15秒)
フィニッシュ 5位 2時間39分52秒(8分07秒)

中間点 7位 1時間20分28秒
フィニッシュ 5位 2時間39分52秒(1時間19分24秒)

近藤選手、念願のパラリンピックで5位入賞

リオパラリンピック陸上、大会11日目、パラリンピック初開催となった視覚障害T11/T12女子マラソンに出場した近藤寛子選手は、安定したペースでレースを進めると、40キロまでの5キロで最速ラップをマークし、3時間23分12秒で5位入賞を果たしました。

日本選手は、近藤選手を含む3名が出場し、道下美里選手が3時間06分52秒で銀メダル、西島美保子選手は、35キロ手前で途中棄権でした。

【自己記録を出した時よりも上回った、40キロまでの5キロラップ】

フルマラソンで記録を出すには、終盤に若干ペースが落ちたとしても、基本はイーブンペース。そのためには序盤は少し遅いと感じるペースで入ることを心掛ける必要があります。
特に暑熱下で行われる場合、オーバーペースは、後半での脱水症状や痙攣を引き起こし、単なるペースダウンにとどまらず、途中棄権につながる可能性がさらに大きくなります。

パラリンピック代表を勝ち取った今年2月の別府大分毎日マラソンでは、3時間18分05秒の自己記録をマークした近藤選手。今大会では、記録は5分ほどその時を下回ったものの、その中身には目を見張るものがありました。

両大会の後半のタイムに注目すると、別大マラソンの後半は1時間40分02秒だったのに対し、今大会では1時間40分40秒。
前後半のタイム差は、別大マラソンが1分59秒でしたが、今大会はわずかに8秒。

中でも、特筆されるのは、今大会での終盤のラップタイム。
別大マラソンの35キロ~40キロの5キロは23分47秒でしたが、今大会は23分18秒。
これは、近藤選手の今大会での最速ラップになりました。

長距離・マラソンの結果は、気象コンディションに大きく左右されるため、記録だけでは一概に評価できない面があります。
気温約30度・湿度約70%の高温多湿下で行われた今大会の視覚障害女子マラソン、この環境下で、最も好結果を引き出せるレース運びをした近藤選手の走りは、記録以上にかなりの評価ができるものだったでしょう。

なお、今大会で完走した日本の視覚障害男女マラソン選手は、近藤選手同様、35キロまでは安定したペースを刻み、そこからペースを上げていきました。
これは、気象条件を考慮したアドバイスを元にしたものだったでしょうが、それを可能にしたのは、レース展開を想定したトレーニングと、順調な調整を抜きにしては語ることはできないでしょう。

【独走で初代金メダリストに、コングスト選手】

パラリンピックでの女子視覚障害マラソンの初代金メダリストの名を刻んだのは、1500mでは2012ロンドンパラ銀メダルなど、数多くの輝かしい成績を残してきたエレナ・コングスト選手(スペイン)。

パラリンピックで視覚障害女子マラソンの実施を耳にすると、歴史を作りたいとマラソンに転向。5000mを17分40秒50(世界記録/2014年)の走力を生かし、2015IPCマラソン世界選手権では銀メダル(3時間02分50秒)。

そして、今大会では、この暑さにも関わらず、3時間01分43秒の自己記録をマークしての金メダルに輝きました。

一方、エントリーランキングは、コングスト選手を上回るトップのタイムだった日本の道下選手、しかし、コングスト選手には2015IPCマラソン世界選手権では36秒差で敗れていました。

序盤から自分のペースをキープし、落ちてきた選手を抜いていくものの、コングスト選手との差は広がる一方。近藤選手同様、35キロからの5キロラップを最速でカバーするも、そこからも差を少し広げられ、3時間06分52秒の2位。

とはいえ、優勝したコングスト選手に立ち向かっていこうとすれば、他の選手のようにオーバーペースで自滅していた可能性があり、銀メダルの勝因は、自分のペースを貫くことができたことかと思います。

ランキング通りの銅メダルを獲得したのは、エドネーサ・ド・ヘスス・サントス・ドータ選手(ブラジル)。
中間点を2位で通過するも、その後はペースが急落して3位。40キロ地点では、後続のジェン・ジン選手(中国)に5分差をつけていましたが、キロ6分30秒にまでペースが落ちて、フィニッシュ地点では、その差が1分にまでなっていました。
しかし、先にフィニッシュした2選手よりもはるかに大声援を受けて、地元の期待に応えました。

続いてフィニッシュしたジェン選手は、前日夕方の1500m決勝で、自身の持つ世界記録を5秒も更新する4分38秒92の世界記録で金メダルを獲得していました。
その翌朝のマラソンでも、キロ4分40秒~50秒の安定したペースを刻み、T11女子クラスの世界記録3時間19分46秒につなげました。

■公式結果
T12女子マラソン決勝(*T11/T12コンバインド)
 陸上11日目/9月18日 9時00分競技開始
1位 エレナ・コングスト(スペイン)3時間01分43秒
2位 道下美里(日本)3時間06分52秒
3位 エドネーサ・ド・ヘスス・サントス・ドータ(ブラジル)3時間18分38秒
4位 ジェン・ジン(中国)3時間19分46秒*T11女子世界記録
5位 近藤寛子(日本)3時間23分12秒
途中棄権 マリア・デ・カルメン・パレデス・ドミンゲス(スペイン)
途中棄権 西島美保子(日本)

[先頭の通過]
5キロ コングスト 21分37秒
10キロ コングスト 43分16秒
15キロ コングスト 1時間04分41秒
20キロ コングスト 1時間25分59秒
中間点 コングスト 1時間30分41秒
25キロ コングスト 1時間47分23秒
30キロ コングスト 2時間08分46秒
35キロ コングスト 2時間30分40秒
40キロ コングスト 2時間51分54秒

[気象コンディション]
スタート時 天候晴 気温23度 湿度89% 
終了時 天候晴 気温28度 湿度66% 

[結果へのリンク]リンク先はpdfファイルです
https://www.paralympic.org/athletics/results/info-live-results/rio-2016/resIPC/pdf/PG2016/AT/PG2016_AT_C73K_ATWM12101.pdf

■近藤選手の通過順位とタイム
 *カッコ内はラップタイム
5キロ 7位 24分37秒 
10キロ 7位 48分20秒(23分43秒)
15キロ 7位 1時間12分20秒(24分00秒)
20キロ 7位 1時間36分08秒(23分48秒)
25キロ 7位 2時間00分25秒(24分17秒)
30キロ 6位 2時間24分33秒(24分08秒)
35キロ 5位 2時間48分49秒(24分16秒)
40キロ 5位 3時間12分07秒(23分18秒)
フィニッシュ 5位 3時間23分12秒(11分05秒)

中間点 7位 1時間41分32秒
フィニッシュ 5位 3時間23分12秒(1時間41分40秒)

和田選手、決勝でも日本記録を更新し6位入賞

リオパラリンピック陸上、大会6日目9月13日のT11男子1500m決勝に出場した和田伸也選手は、予選でマークした日本記録をさらに書き換える4分15秒62で6位入賞を果たしました。

これまで、パラリンピックの視覚障害全盲1500mでは、現在のクラス分けの名称・制度(T11クラス)になった2000シドニー大会以降、日本選手でこの種目に出場したのは、2012ロンドン大会・2016リオ大会の和田選手のみ。
もちろん、予選が行われた2ラウンド制以上の大会で、決勝に進出したのも和田選手が初です(世界選手権では、谷口真大選手が2013リヨン大会で同様の内容を達成)。

大会初日の5000mでは、強力なライバル勢に屈し、6位入賞にとどまった和田選手。4日目の1500m予選では、格上のライバル選手との勝負所での対決を制して、決勝進出最後の1枠を勝ち取り、1500mでの目標を達成しました。

しかし、決勝に残ったといっても、そこから中4日でマラソン。連戦の疲労が気になるところですが、この種目でのさらなる結果を求めて、決勝に挑みます。

ところで、中長距離種目の決勝レースの多くでは、果敢に勝負に出た結果、力尽きてしまう選手が出てくることがあります。

この決勝では、他の選手との実力差がある和田選手、オーバーペースでメダル争いの選手を追いかけての自滅で、予想より大きく遅れてきた選手に勝つチャンスを失うことを避けるべく、自分のレースをすることを選択します。

まずは、予選での日本記録を上回ることを目指し、そのための適切なペースで走る、そして、チャンスがあれば1つでも上の順位に挑戦することを目標とした和田選手、最初の200mを33秒、400mを1分07秒と自分のペースでスタートします。

その後、800mが2分15秒、1200mは3分25秒で通過すると、最後のスパートが効いて、予選のタイムを0秒50上回る4分15秒62の日本記録。
和田選手よりも上の順位の選手が、互いに譲らぬ大接戦を展開したため、和田選手の順位は上がりませんでしたが、日本記録再度更新の目標を達成しました。

39歳で1500mの自己記録を更新した和田選手、走力強化の成果であることはもちろんですが、適切なペースでレースを進めることができる(あるいは、トレーニングの成果でそれをできるようにしている)ことが、今でもこの種目で伸び続けている要因でしょう。

‐補足‐
『陸上競技マガジン』2016年10月号(ベースボールマガジン社)p.182に、1500mレースでの各周回のペースが記載されています。

それによると、フィニッシュタイムに対し、各1周のタイムが、1周目25.9%・2周目27.1%・3周目27.5%・ラスト300m19.6%となっており、フィニッシュタイム4分15秒なら、400m1分06秒・800m2分15秒・1200m3分25秒。

日頃からペースを意識して練習しているランナーであれば、最初の300mを少し余裕をもって入ることを心掛けると、自ずと、このようなペースになるかと思います。

【ムシャイ選手、5000mに続き金】

観衆の期待と歓声を受けた地元ブラジルのオダイル・サントス選手は、5000mで敗れたサムエル・ムシャイ・キマニ(ケニア)選手に、ラスト1周の時点で10mリード。
しかし、徐々に差を詰められると、世界記録保持者キマニ選手のラスト150mからのスパートで、逆転されるのも時間の問題に。

惜しくも、世界選手権8個の金メダリストは、2004アテネ大会から出場しているパラリンピックでの、初の金メダルはなりませんでしたが、4分03秒25の自己ベストまで0秒21に迫る走りでした。

なお、サントス選手は、今大会の銀メダル2を含め、障害が今より軽度だったT12,T13時代も含め、パラリンピックでは銀5・銅4を獲得したことになります。

金メダルに輝いたのは、2011クライストチャーチ世界選手権でサントス選手に敗れて以来、サントス選手に勝つことを目標としてきたムシャイ選手。
2012ロンドンパラに続き、この大会でもサントス選手に勝利したムシャイ選手は、ラスト1周を61秒でカバーしての4分03秒25で、両手を上げてフィニッシュラインを駆け抜けて行きました。

銅メダルは、あと1周の鐘と同時に3位に上がってきたセミー・デニス選手(トルコ)。
2012年にT13クラスで4分01秒91、2013年にT12クラスで4分05秒46をマークしていましたが、障害が重くなったT11クラスになっても、その走力を復活させての4分05秒42。

そして、それに続くメダル圏外の選手も素晴らしい走りを見せました。
今大会出場した2レース(5000決勝・1500予選)同様、号砲と共にスタートダッシュを見せて、まずは先頭を取り、好位置でレースを進めたウィルソン・ビー選手(ケニア)が、自己記録を10秒も更新しての4位。

5000mではメダル候補の一人だったものの、1500mに絞ってきたジェイソン・ジョセフ・ダンカリー選手(カナダ)は、あと200mでビー選手を抜いて4位に上がるも、最後はわずか0秒02差で敗れて5位。
39歳のダンカリー選手がマークした記録は、自己記録4分07秒56に0秒42及ばないだけでしたが、この自己記録は、前回の2012ロンドンパラで自身が銅メダルを獲得した時にマークしたものでした。

このように、T11男子1500mは、現在のシステムになった2000シドニー大会以降、最高のレベルとなったこともあり、和田選手は6位にとどまりましたが、記録・内容ともに価値ある内容でした。

【公式結果】
T11男子1500m決勝 競技開始9月13日18時05分(現地時間)
1位 サムエル・ムシャイ・キマニ(ケニア)4分03秒25
2位 オダイル・サントス(ブラジル)4分03秒85
3位 セミー・デニス(トルコ)4分05秒62
4位 ウィルソン・ビー(ケニア)4分07秒96
5位 ジョイソン・ジョセフ・ダンカーリー(カナダ)4分07秒98
6位 和田伸也(日本)4分15秒62

[先頭の通過]
400m ビー 1分05秒43
800m サントス 2分11秒53
1200m サントス 3分16秒74

[グラウンドコンディション]
天候晴 気温35度 湿度30% 

[公式結果へのリンク]
https://www.paralympic.org/static/info/rio-2016/resIPC/pdf/PG2016/AT/PG2016_AT_C73G_ATM911101.pdf