ガイドのみやちゃんです。
21日、水都大阪ウルトラマラニックの70キロに小山さんと挑んできました。
去年のリターンマッチ。以下、その参戦記の伴走編です。
私が長居わーわーずに参加したのは2015年11月のこと。
2016年と2017年に開催された水都ウルトラでは、マッサージボランティアのお手伝いをさせていただきましたが、自分がウルトラを走る、ましてや伴走なんて思ってもいませんでした。
ところが去年、小山さんの伴走で70キロに挑戦しました。
当時、小山さんはその前年の11月に初めてフルに挑んで完走されましたが、長居公園の外を走るレースに参加されたのはその一度きり(間違ってたらゴメン)。
一方、私も50キロを超えるレースなんて伴走はもとより単独でも走ったことがない。
そんな「初初」ペアの挑戦でしたが、結果的にゴールまで完踏を果たすも、制限時間の11時間をわずかにクリアできず、完走メダルに手が届きませんでした。
自分たちの実力以上の結果に、それなりの達成感を得られて満足でしたが、やはり完走メダルを勝ち取れなかったのはちょっと残念(悔しい)。
あれから一年、小山さんはフルを2回完走して今年2月に5時間に迫るタイムを出したし、私も丹後ウルトラ100キロに挑んで完走して篠山ではサブフォーを達成。
伸び盛り?の62歳の二人が再びペアを組んで、去年の忘れ物を引き取りに再挑戦です。
リベンジに向けて、妙見マラニックや長居公園のロング走、そして試走会にも参加。
また、先月末には長居公園で本番を想定してお昼に秘密の特訓。
キロ7分半ペースで2時間ほど走る予定が、ずっとおしゃべりして給水も歩きながらして、気づいたら8周を楽しく走って2時間43分でした。
練習を終えて着替えてからコンビニで缶ビールを買って公園のベンチで打ち上げ、本番でもこんな感じで楽しく走りたいねと語り合いました。
この一年間、互いに経験を積んだし、練習でそれなりに力もついてるはずだし、70キロなら制限時間内の完走は達成できると思いましたが、今年から70キロにも設定されたアーリースタートでエントリーしていたので、本来のスタートより20分早い6時10分にスタート。制限時間は11時間20分です。
「楽しく走って制限時間内に完走」を目標に掲げてスタートしたものの、天気予報どおりの暑さと後半は強い向かい風の厳しいコンディションに徐々にペースダウン。
目標とした「楽しく走る」はもとより「制限時間内の完走」も厳しいと判断されたので、55キロの毛馬エイドで小山さんに「あきらめる?」と尋ねたら(伴走者失格)、「そんなこと言わんと行けるとこまで行こうや」と言われて毛馬を折り返して豊里へ。
結果的に、ここがターニングポイント、勝負どころでした。
豊里まで戻った方が地下鉄の駅も近いし、てっきり歩いて戻ると思った(伴走者失格)のに、小山さんは再び走り出して、毛馬から城北大橋まで黙々と走り続けました。
そんな小山さんのネバーギブアップの懸命な姿勢に魂を揺さぶられ、どんなことがあっても、何がなんでも「制限時間内に完走」すると覚悟を決めました。
実のところ、この時点で制限時間内に完走の可能性は厳しいと思われましたが、自分たちの勝利を信じて、残された時間と距離をゴールから逆算。
足を止めたら終わりだから歩くのも強引なまでの早歩き、ひたすら前へ前へ。
エイドの休憩もそこそこにゴールに向かって先を急ぐ小山さんですが、気持ちとは裏腹に足は思うように前に進まない。
「もう限界や」の声には「腰が落ちてる」「うつむかんと顔を上げて前を向け」と叱咤し、しんどくて辛いのを耐えながら懸命に前を向いて走り続ける小山さんには、「そうや、その調子や、もうちょっと頑張ろう」と励まし、沿道からの頑張れ!の声援には「ありがとう、まだあきらめてないで」と大声で返し、共にゴールを目指す70キロのランナーには「まだ間に合う、頑張りましょう」と声をかける。
声を出して自分たちを鼓舞して、ひたすらゴールに向かって前に進み続けました。
大阪城の門を出て坂を下りるとルビーさんが出迎えてくれていて、「まだいけるよ」の声に残る力を振り絞ってゴールをめざす。
制限時間が迫る中、マッサージブースでは今年もダメかとあきらめムードだったようですが、ネバーギブアップの大逆転劇でゴール。タイムそのものは去年より遅かったですが、アーリースタートの恩恵で制限時間内の完走を果たすことができました。
自分たちの汗と努力で勝ち取ったメダルは格別、一年前の完走と達成感のレベルは大違いです。
あきらめずに最後まで一緒に走り続けてきて本当によかったです。
ゴール後、完走メダルを小山さんが私の首にかけてくれました。伴走者冥利に尽きます。
その時にさわちゃんが撮ってくれた写真の小山さんは、得意満面のどや顔で笑顔が素晴らしいです。
(photo by さわちゃん)
ゴールを果たした後、私たちに最初に握手を求めてこられたランナーがいました。
100キロのランナーと思うのですが、私たちの後をずっと見守って並走してくださって、
ゴール後に握手を求めてくださったのです。私たちに関係なく走っておられたら、もっと早いタイムでゴールできたはずなのにありがたいことです。
そのほかにも共に走るランナーの皆さんから励ましのエールで力強く支えていただきました。
また、大会の主催者やボランティアの皆さん、沿道で応援してくださった皆さん、多くの方々に温かく支えていただき、心から感謝です。
そしてなにより、わーわーずの皆さんには、日頃から色々アドバイスいただくとともに、力強く応援していただき、励みになりました。ありがとうございました。
今年から70キロにもアーリースタートが設定される知らせに、一年前にアーリースタートがあったら、なんて思うのは、まったくのお門違いでした。
おそらく去年アーリースタートがあっても、その恩恵をいかすだけの力はなかったでしょう。
今年は(運よく)制限時間内に完走できましたが、レースの後半はまったく楽しくなく、お互いに苦しいだけでした。
どうせ走るなら楽しく走って楽しく伴走したいので、引き続きのご指導よろしくお願いします。