リオパラ見どころ/1500m決勝14日朝

リオパラリンピックの陸上競技、和田さんが出場するT11男子1500m決勝の見どころについてです。

[競技開始]
日本時間9月14日水曜6時05分(現地時間9月13日18時05分)

[テレビ放送]
NHK総合 9月14日水曜5時30分~7時00分
*同じ放送枠で競泳なども中継されるため、他種目のクライマックスの場面と重なると、時差再生になります。

[ライブ映像]
NHK大会特設サイト
http://sports.nhk.or.jp/paralympic/online-listing/day=2016-09-14/discipline=AT/index.html#dayselect=2016-09-14
上記リンクの「トラック&フィールドまとめて後半・9/14AM5:20スタート」をご覧ください。

[結果速報]
大会公式サイト(英語)
https://www.rio2016.com/en/paralympics/athletics-men-s-1500m-t11-final

■見どころ
和田さんは、この決勝の4日後にマラソンも控えていますが、調子に問題がなければ、予選でマークした日本記録を上回るタイムを狙うことになるでしょう。

4分15秒が目標となるなら、1周400mは1分08秒ペース。
ただし、メダル争いは、3分台突入ペースになる可能性もあり、NHK特設サイトからライブ映像をご覧になる場合は、和田さんの1200mの通過は画面に入らない可能性もあります。

しかし、各選手ともラスト1周には鐘が鳴りますので、いつ鐘が鳴るかを聞き逃さないようにすると、和田さんが途中から画面に映らなくなっても、どのようなタイムでフィニッシュするかの予測も可能です。

その場合、最後の直線にいつ映るかを楽しみに、画面に目を凝らしましょう。

なお、優勝争いは、かなり白熱するのではと思います。
2人で集団戦法を取るであろうケニア勢に、地元ブラジルのオダイール・サントス選手、5000mでもメダルの実力がありながら、1500m一本に絞ってきたジョイソン・ジョセフ・ダンカリー選手(カナダ)が挑む図式になるでしょう。

金メダル争いは、5000m同様、最後は、ムシャイ選手とサントス選手との対決になるでしょうが、ムシャイ選手への雪辱に燃えるサントス選手が、地元観衆の大声援を受けて、どのような走りをするかも楽しみの一つです。

1500m予選 和田選手、日本記録で決勝進出

■1500m予選 和田選手、日本記録で決勝進出

リオパラリンピックの陸上競技、大会4日目の9月11日、和田伸也選手は、8日の5000mに続き、今大会2種目目となる1500m予選の2組目に出場し、4分16秒12の日本記録をマークして、この組3着に入り、14日に行われる決勝への進出を決めました。

和田選手のこの種目での目標は決勝進出。
決勝進出条件は、予選全3組のうち、各組1着とそれ以外のタイム順に上位3名(計6名)ですが、和田選手にとって、着順での決勝進出は困難なことから、自己記録を更新する走りで、できるだけ上の順位に入り、タイム順での決勝進出を勝ち取りたいところです。

その目安となるエントリーランキング6番目のタイムは4分14秒台で、4分17秒97(日本記録)を4月にマークしている和田選手にとっては、決勝進出は、十分に可能なタイムです。

レースがスタートすると、最初の1周400mを1分06秒の4番目で通過した和田選手は、すぐに、5000mでは敗れた中国のジャン選手を抜いて3番手に上がります。
800mの通過は2分16秒、ここでジャン選手が和田選手を抜きにかかりますが、和田選手、次の100mを16秒台にスピードアップさせ、これを阻止します。

ラスト1周の1100mの通過は3分08秒と日本記録ペース、ここからの踏ん張りで決勝進出に望みをつなげたい和田選手、ラスト400mを1分08秒でカバーすると、ジャン選手の追い上げも0秒66差でかわし、この組3着。
着順以外のタイム順で3番目に入り、決勝進出を勝ち取りました。

なお、この組の1着はサムエル・ムシャイ選手(ケニア)、2着にはオダイール・サントス選手(ブラジル)と、5000mの金・銀メダリストが入りました。

[決勝進出を分けた800m地点での攻防]

この1500mで、和田選手が破ったジャン選手は、2008北京パラ1500m・5000mの金メダリストの32歳。2011年以来、国際大会から遠ざかっていましたが、今年3月に復帰。

そのアジアオセアニア選手権では金メダルを獲得。記録は全盛期のものには程遠かったものの、映像からは、そのタイム以上の実力を秘めていることを示唆させ、和田選手の強力なライバルとなることを明らかにした走りでした。

そのレースで印象に残った一つが、ジャン選手の走りの特徴。ジャン選手は、後続の選手が前に出ようとするたびにスピードを上げ、決して前を譲ることはありませんでした。

800m地点で、ジャン選手の逆襲を受けた和田選手は、それを跳ね返しましたが、もしそこで前を譲ってしまっていれば、そこからはジャン選手に前を塞がれ、決勝進出を阻まれていたかもしれません。

和田選手は、パラリンピック・世界選手権のこの種目での、自身初となる決勝進出を決めましたが、この800m地点での攻防で、3番手を死守した和田選手の勝負強さが、ポイントの一つだったようにも思えます。

[1500mも前回大会を大幅に上回るレベル]

5000m同様、この1500mも前回2012ロンドン大会を大幅に上回るレベルでしたが、5000mと異なったのは選手層。

5000mでは、多くのA標準記録突破者がいたものの、実際にエントリーした選手は、大半がメダルの可能性があった選手でした(結果はケニア勢の台頭で、表彰台とそれ以外の選手に差がつくことになりましたが)。

ところが一方、1500mでは、A標準記録突破者の大半の選手がエントリーしてきました。
それは、この大会では1500mのみに絞ってきた選手が多いことを意味することとなり、決勝進出をめぐる争いは大激戦となることが予想されました。

そして、いざ実際のレースでは、各組とも、スタートの号砲と同時に、最初の直線での激しい位置取り争いが展開され、フィニッシュラインまで白熱したレースが続くこととなりました。

■公式結果
T11男子1500m予選(3組1着+3)競技開始9月11日12時23分
予選2組
1着 サムエル・ムシャイ・キマニ(ケニア)4分04秒50
2着 オダイール・サントス(ブラジル)4分05秒34
3着 和田伸也(日本)4分16秒12*日本記録
4着 ジャン・チェン(中国)4分16秒88
5着 ヌーノ・アルベス(ポルトガル)4分36秒32

[先頭の通過]
400m サントス 1分06秒23
800m サントス 2分11秒68
1200m サントス 3分17秒59

[グラウンドコンディション]
天候晴 気温29度 湿度52% 

[公式結果へのリンク]
https://www.paralympic.org/static/info/rio-2016/resIPC/pdf/PG2016/AT/PG2016_AT_C73H_ATM911900.pdf

和田選手、リオパラ1種目目の5000mは6位入賞

9月7日のリオパラリンピック開会式翌朝に行われた陸上競技のトップ種目、T11男子5000m決勝に出場した和田伸也選手は、16分02秒97で6位に入賞しました。

スタンドに日の丸も見える中、和田選手は、1600mでは7番目ながら、メダル圏内の先頭グループと5秒差の上々の滑り出し。
オーバーペース覚悟で勝負しての自滅を避け、自分のペースをキープして、落ちてきた選手をかわして順位を上げて行く作戦です。

しかし、予定通りにレースを進めたのもここまで。
走りに重さが見られ始めると、1キロ3分10秒ペースをキープできなくなり、2000mでは先頭グループとの差が10秒に開きます。
2600mでその差が17秒に拡大した時には、迫ってきたカストロ選手(エクアドル)にかわされそうにまでなりました。

その後、カストロ選手を突き放したとはいえ、3300mでは、和田選手と先頭の4人との差は23秒、5番手争いのジャン(中国)・カチャル(トルコ)両選手との差も約15秒に開いてしまいます。

ところが、そこから巻き返し、3700mでは、これまで開く一方だった前との差をそのまま保ち、いよいよ追撃開始。

さらにペースを上げて追い上げをかける和田選手、前の2選手が互いに譲らない勝負を展開していたために逆転はなりませんでしたが、それでも、これら2選手との差を少し詰めて、7番目でフィニッシュしました。

なお、和田選手よりも先にフィニッシュした1名が、伴走者が先にフィニッシュラインを越えたために失格となり、和田選手の順位は繰り上がって6位となりました。

[ケニア勢に立ち向かった地元期待のサントス選手だったが]

一方の優勝争いは、2000mで、ケニア勢3選手(キマニ、ビー、サング)とサントス選手(ブラジル)に絞られます。

作戦通りにトップを固めた縦一列のケニア選手3人は、3月の国際大会同様、絶妙のコース取りでレースを支配し、サントス選手を従えて、1キロ3分08~10秒でトラックを周回していきます。

勝負が動いたのは、4000m手前のバックストレート。
それまで、ケニア勢の後ろで息をひそめ、前に出る機会をじっと窺っていたサントス選手。トップを奪うと、次の1周を69秒と、それまでの1周よりも約10秒もペースを上げ、1500m世界記録保持者ムシャイ選手以外のケニア選手を脱落させます。

ラスト1周の鐘が鳴ると、地元期待のサントス選手へのますます大きくなる声援に、次の200mはさらにペースが上がり32秒。

そして、サントス選手とムシャイ選手の一対一の対決に決着がついたのは、ラスト150m。
今度は、ムシャイ選手がスパート。直線で逆襲しようとしたサントス選手を寄せ付けず、ラスト200mを30秒で駆け抜けて金メダル。

ケニア勢の集団戦法を受けて立ったサントス選手、表彰台独占をもくろむ彼らの牙城を崩していきましたが、最後はムシャイ選手のスパートに屈し、1秒44差の銀メダルでした。

なお、この種目、メダリスト3名全員の記録が、前回ロンドン大会のものを大幅に上回るなど、これまでで最もハイレベルな部類に入るものでした。

■公式結果
T11男子5000m決勝 競技開始10時00分
1位 サムエル・ムシャイ・キマニ(ケニア)15分16秒11
2位 オダイール・サントス(ブラジル)15分17秒55
3位 ウィルソン・ビー(ケニア)15分22秒96
4位 ハッサン・フセイン・カチャル(トルコ)15分49秒52
5位 ジャン・チェン(中国)15分53秒47*アジア記録
6位 和田伸也(日本)16分02秒97
7位 ダーウィン・カストロ(エクアドル)16分25秒38
8位 ヌーノ・アルベス(ポルトガル)17分03秒64
失格 エリック・キプトゥー・サング(ケニア)
棄権 クリスチャン・バレンズエラ(チリ)

[先頭の通過]
1000m サング 3分07秒54
2000m サング 6分15秒10
3000m サング 9分23秒41 
4000m サング 12分31秒18

[グラウンドコンディション]
天候曇 気温22度 湿度84% 

[公式結果へのリンク]
https://www.paralympic.org/static/info/rio-2016/resIPC/pdf/PG2016/AT/PG2016_AT_C73G_ATM511101.pdf

リオパラリンピックの競技日程

リオパラリンピックの競技日程は、8月19日現在、以下の通りとなっていますが、陸上に関しましては、変更が生じる可能性があります。

■競技日程
9月8日(木)22時00分 陸上 T11男子5000m決勝
*現地時間9月8日木曜10時00分
(出場予定)和田伸也 

9月11日(日)23時20分 トライアスロン PT5女子
*現地時間9月11日日曜11時20分
(出場予定)山田敦子

9月11日(日)23時52分 陸上 T11男子1500m予選
*現地時間9月11日日曜11時52分
(出場予定)和田伸也

9月14日(水)6時07分 陸上 T11男子1500m決勝
*現地時間9月13日火曜18時07分 
(出場予定)和田伸也/ただし予選通過時のみ

9月18日(日)21時00分 陸上 T12男子マラソン決勝
*現地時間9月18日日曜9時00分
(出場予定)和田伸也 

9月18日(日)21時00分 陸上 T12女子マラソン決勝
*現地時間9月18日日曜9時00分
(出場予定)近藤寛子

[参照リンク]
日本パラ陸連公式サイト内/パラリンピック情報
http://jaafd.org/contents/code/03-1
国際トライアスロン連合公式サイト内/大会特設ページ
http://www.triathlon.org/paralympics

山田選手、2016パラトライアスロン世界選手権(ロッテルダム@蘭)でライバル選手らと鎬を削る

7月24日、オランダのロッテルダムで行われた2016パラトライアスロン世界選手権で、視覚障害PT5女子クラスに出場した山田敦子選手は7位に入りました。
総合タイムは、バイクのコースが直角カーブやUターンの連続だったことも影響し、1時間23分04秒(補正タイム3分48秒含む)でした。

なお、視覚障害選手は、ガイド・選手が前後に乗る車体の長いタンデムバイクを使用するため、PT5クラスの選手にとって、今大会のコースは特に難度の高いものだったことでしょう。

[注]補正タイムについて
パラトライアスロンの視覚障害クラスでは、全盲と弱視の選手が出場する場合、弱視の選手は全盲選手の一定時間後にスタートする。女子の場合は、2016年現在、3分48秒後のスタートとされている。

今回の世界選手権は、1ヵ月半後のパラリンピックに照準を合わせるためか、出場を見合わせたトップ選手もいましたが、それでも、PT5女子の出場選手の顔ぶれを見ると、世界選手権の名称にふさわしいメンバーが十分に揃いました。

■レース展開
[7位を死守した山田選手]

山田選手の目下のライバルは、同じくパラリンピック出場を決めているキャサリン・ウォルシュ(アイルランド)、クリスチーン・ロビンス(カナダ)の両選手。

山田選手が、これら2選手との競り合いを制すには、両選手に対し一歩抜きん出ているスイムでリードして、優位にレースを運びたいところです。

スイム750mを4番目のタイム(1名の全盲選手が先にスタートしており、スイム通過は5位)で終えた山田選手、バイクへのトランジットで6位に下がりますが、ウォルシュ選手には3分弱のリード。

このウォルシュ選手、バイクではこのクラスでトップクラスの実力を持つ選手。2012年ロンドンパラリンピックの自転車競技では、銀・銅と2つのメダルを獲得しています。

今年、バイクとランの実力を大きく伸ばしてきた山田選手は、総合力ではウォルシュ選手と差がなくなってきたものの、今季の対戦成績は0勝2敗。
いずれも、バイクコースに起伏がある大会での敗戦で、両対戦とも、バイクのセクションタイムでは5分以上の差がありました。

今回のバイクコースは、コーナが多いテクニカルなものですが、目立った起伏はありません。
平坦なコースで好タイムをマークするようになった山田選手、ウォルシュ選手に少しでもリードしてランに入りたいところです。

しかし、やはり地力あるウォルシュ選手、バイクパートで2番目のセクションタイムをマークして、終盤で山田選手を逆転します。

とはいっても、山田選手は、ウォルシュ選手とのバイクでのセクションタイム差を、今回は3分少々にとどめたことで、バイク終了時点でのビハインドは40秒。
そして、再逆転を狙うべくトランジットで差を詰めて、ラン5kに入った時には、逃げるウォルシュ選手との差をわずか15秒とします。

ところが、この大会は15時30分競技開始。北緯52度にあるロッテルダムは、日没が22時前。フィニッシュの17時前になっても陽は高く、気温はこの日最高の25度のまま。

追走して、ウォルシュ選手にプレッシャーをかけたい山田選手ですが、この暑さの影響もあったのか、ランでのスピードが上がりません。
中盤にはウォルシュ選手に差を1分にまで広げられる一方、ラン開始時には2分半少々の差をつけていたロビンス選手が迫ってきます。

ロビンス選手とは今季1勝1敗の山田選手、パラリンピックでの対戦ではロビンス選手に勝ち越した状況で臨みたいところを、最後の力を振り絞ってこのポジションを死守し、30秒差で7位に入りました。

[スペシャリストが持ち味を発揮した優勝争い]

ところで一方、優勝争いは、バイク・ランのそれぞれのスペシャリストがその能力を発揮した素晴らしいものとなりました。

3選手がほぼ同時に先頭で入ったバイクセクション、ここで抜け出したのが、2010パラサイクリング世界選手権金メダリスト、地元オランダの全盲選手、ジョリーン・ハッカー選手。
バイクセクショントップのタイムをマークし、後続に1分半以上の差をつけます。

しかし、ランに入ると、今度は、2007IBSAワールドゲームズ800m金メダリスト、アリソン・パトリック選手(イギリス)が、その走力を見せつけます。

バイクでハッカー選手に2分弱の差をつけられ、3位でランに入ったパトリック選手ですが、すぐにメリッサ・リード選手(イギリス)、中盤過ぎにハッカー選手を抜いてトップに立ち、5kを19分25秒でカバーして逆転優勝。

これで、2014年世界選手権から10戦8勝(うち途中棄権1/この間の唯一の敗戦は2015世界選手権)となり、パラリンピック金メダル候補のうちの一人であることをアピールしました。

なお、2位はハッカー選手、3位はリード選手でした。

■公式結果
1位 アリソン・パトリック(イギリス)1時間12分50秒
2位 ジョリーン・ハッカー(オランダ)1時間13分14秒
3位 メリッサ・リード(イギリス)  1時間14分31秒
7位 山田敦子(日本)        1時間23分04秒 
[山田敦子/各セクションタイム]
スイム(750m) 13分51秒
トランジット1  3分18秒
バイク(19.6k) 37分07秒
トランジット2  0分29秒
ラン(5k)   24分31秒
補正タイム    3分48秒

■大会公式サイト
http://www.triathlon.org/events/event/2016_rotterdam_itu_paratriathlon_world_championships

2016リオディジャネイロパラリンピックトライアスロン日本代表選手発表

JTU(日本トライアスロン連合)は、7月13日、リオパラリンピックのトライアスロン日本代表を発表し、長居わーわーずのメンバーでもある山田敦子選手が代表に選出されました。

視覚障害PT5女子クラスの山田選手は、バイパルタイト枠(主催者枠)での出場で、今大会同クラスは、世界選手権優勝国枠1名・パラリンピックポイントランキングによる国別枠6名・バイパルタイト枠3名の計10名の出場で行われます。

パラリンピック出場を目指して、年々実力をつけてきた山田選手でしたが、得意のスイムに対し、課題だったのがバイクとラン。
しかし、パラリンピックイヤーの今年2016年、4月のアジア選手権と5月の世界パラトライアスロン横浜大会では、これまでの大会に比べ、バイク・ランで大幅にタイムを短縮しました。

その5月の横浜の大会では、山田選手と同じく、バイパルタイト枠で今回のパラリンピック出場を決めたカナダ選手に対して、スイムでリードすると、その後のバイク・ランでも、その差をほとんど縮められることなく先着。
ライバル選手に対し、見劣りしていたバイク・ランでも互角の勝負ができるようになったことを示し、今後を期待させる結果を出しました。

パラリンピックの女子トライアスロンは、9月11日日曜に行われますが、山田選手は、それに先立ち、7月24日にロッテルダムで行われる世界選手権にも出場予定です。

[参照リンク]日本トライアスロン連合公式サイト内
リオパラリンピック・トライアスロン日本代表候補
http://www.jtu.or.jp/news/2016/160713-1.html

■参考/パラトライアスロンの概要
[距離]
スイム750m・バイク20k・ラン5k
[クラス分け]
・PT1(座位)
 両下肢障害の車椅子使用者。バイクはハンドサイクル、ランは競技用車椅子を使用。
 トランジット時にはハンドラーの支援を受けることができる。
・PT2/PT3PT4(立位)
 四肢欠損や機能麻痺。障害の重い順にPT2・PT3・PT4。
・PT5(視覚障害)
 弱視/全盲同一クラス。同性のガイド1名と共に競技を行い、途中でガイドの交代は不可。
 バイクはタンデムバイクを使用。
 全盲は弱視よりも先にスタートし、順位はフィニッシュラインを越えた順。
[2016リオパラリンピックでのトライアスロン実施クラス]
 男子;PT1・PT2・PT4 女子;PT2・PT4・PT5
*世界選手権では全クラス実施。
*次回2020東京パラでの実施クラスは未定。

2016リオディジャネイロパラリンピック陸上競技日本代表選手発表

日本パラ陸連とその関連団体は、7月4日、2016リオディジャネイロパラリンピックの陸上競技の日本代表選手を発表し、長居わーわーずメンバーでは、和田伸也選手と近藤寛子選手が選出されました。

和田選手は、前回2012ロンドン大会に続く2回目のパラリンピック日本代表で、世界選手権を含めると5大会連続の5回目の世界大会代表選出。
一方、近藤選手は、全ての国際大会を通して初の日本代表です。

リオパラリンピックの陸上競技は、9月8日~18日(現地時間)に実施され、両選手の出場予定種目は、和田選手がT12男子マラソン・T11男子5000m・T11男子1500m、近藤選手がT12女子マラソンとなっています。

これらの種目について、IPC公認記録をもとにしたリオパラランキング(7月16日現在)は以下のとおりとなっています。

和田伸也
T12男子マラソン 7位
T11男子5000m 7位
T11男子1500m 14位

近藤寛子
T12女子マラソン 8位

今大会のマラソンは、マラソンにとっては高温下でのレースになることが予想されますが、このようなコンディションでは、ランキングと実際のレース順位が大きく異なることがしばしば見られます。
適切なペースと作戦により、和田・近藤両選手がランキングよりも上の順位に入ることは十分に可能でしょう。

ところで、和田選手は、出場したパラリンピック・世界選手権で4大会連続メダル獲得中。
今大会に向けても、2015年年末~2016年春に、今大会出場予定種目全てで、自身の持つ日本記録を更新。
さらに、初夏にかけてのレースでは、記録を狙うだけでなく、勝負強さも磨くために、様々なレースパターンに挑戦し、メダル獲得の準備を整えてきました。

しかし、世界のレベルも著しく上がってきており、パラリンピックでの和田選手出場種目のメダルは、大会史上、最も高いレベルの選手間で争われることになるでしょう。

[参照リンク]日本盲人マラソン協会内
リオ2016パラリンピック選手

リオ2016パラリンピック代表選手内定

■参考;和田選手のパラリンピック・世界選手権での獲得メダル
2011世界選手権 
 T11男子マラソン(銅メダル)
2012パラリンピック
 T11男子5000m(銅メダル)
2013世界選手権 
 T11男子マラソン(銀メダル)
2015世界選手権 
 T11男子5000m(銅メダル)

長井選手、世界パラトライアスロン横浜大会を過去最高タイムでフィニッシュ

2016年5月14日に、横浜トライアスロン大会のエリートパラの部として行われた「世界パラトライアスロン横浜大会」のPT5(視覚障害)男子の部に、長居わーわーずメンバーの長井敬二選手が出場し、3位(1時間17分08秒)に入りました。

今年で57歳になる長井選手は、この大会には初開催の2011年から連続出場し、毎回タイムを短縮させ続けてきましたが、今回も前回のタイムを上回ってのフィニッシュとなりました。

ちなみに、年齢による衰えを全く感じさせない長井選手、この大会1か月前には、全日本宮古島トライアスロン(アイアンマンレース)でも、上位30%の順位に入っています。

さて、世界パラトライアスロン横浜大会は、空は晴れているものの、やや波があるコンディションの中、スイム750mで競技が開始されると、長井選手は、スイムセクションを17分24秒と、昨年よりも10秒速いタイムで、バイクへのトランジションにかかります。
バイクセクションでは、転倒もあって、ややタイムを要したものの、それでも昨年よりも約30秒速いスプリットでランセクションに入りました。

マラソンから、トライアスロンにも挑戦の幅を広げてきた長井選手は、現在でもフルマラソン3時間台の走力を持っています。
その長井選手は、最後のラン5キロを23分12秒と、過去この大会最高のランラップタイムをマークし、昨年の総合タイムを2分15秒短縮させました。

なお、優勝は中澤隆選手、2位は米岡聡選手でしたが、米岡選手は、2016年2月の別府大分マラソンで2時間50分をマークし、同年4月にロンドンマラソンと同時開催されたIPCマラソンワールドカップに日本代表として出場しています。

■絶対にゴールする!

この大会での長井選手のガイドは、同じ長居わーわーずのメンバーでもある田中相司さん。4月29日に広島県廿日市市で行われたアジア選手権に続き、この大会でも長井選手のガイドを務めます。

この時のアジア選手権では、バイクのメカトラブルにより、棄権に追い込まれても全く不思議でない事態に追い込まれましたが、それでも2人で必死にゴールを目指し、先頭からは大きく遅れたものの、フィニッシュにこぎつけました。

アジア選手権での難局を、共に力を合わせて乗り越えたことで、互いの絆をさらに強固なものにして迎えたこの大会、相当な意気込みで臨んだ2人ですが、同じバイクセクションで、今度は転倒に見舞われ2人とも負傷します。

ガイドの田中さんの負傷内容からは、今回はまさに途中棄権が頭によぎる状況となりましたが、長井選手が気遣う中、ガイドの田中さんは「絶対にゴールする」と、そのままレースを続行します。

ゴールへの強い意志を見せる田中さん、その後のランでは、長井選手のこの大会での過去最高ランラップタイムをサポートします。
それが、フィニッシュタイムでもこの大会最高を導き、最後は、いつものように二人で両手を力強く挙げ、ゴールの歓喜を全身で表現してフィニッシュゲートをくぐりました。

■公式結果
[PT5男子]
3位 長井敬二
総合タイム 1時間17分08秒
スイム(750m) 17分24秒
トランジット1 2分17秒
バイク(20キロ) 33分35秒
トランジット2 0分40秒
ラン(5キロ) 23分12秒

[コンディション]
スイム;水温20.7度、バイク;気温20.5度、ラン;北北西の風2m/s

[結果へのリンク]
http://www.jtu.or.jp/results/2016/2016yokohama_para_result-J.pdf

■参考
世界パラトライアスロン横浜大会での長井選手のタイムの推移
2011年大会 1時間36分18秒
2012年大会 1時間32分04秒
2013年大会 1時間28分19秒
2014年大会 1時間22分34秒
2015年大会 1時間19分23秒
2016年大会 1時間17分08秒

以下は、長井選手の大会レポートです。

内容は、1日目;大会前日、2日目;このダイジェストの内容の世界パラトライアスロン横浜大会、3日目;横浜トライアスロン大会エイジの部、となっています。

【長井選手本人による大会レポート】
5月13日(金)は、世界パラトライアスロン横浜大会に出場のため、午前8時30分に新大阪駅で、ガイドの相ちゃんと待ち合わせ。
午前8時57分発の「のぞみ」で、新横浜駅へ。
午前11時11分に新横浜駅に到着して、菊名で東急東横線に乗り換えて、終点の元町・中華街駅で下車して、スターホテルに到着。
横浜中華街で昼食後、僕たちのタンデムバイクを車で運搬してくれたOさんたちと合流して、タンデムバイクの調整をして、ホテルの部屋で着替えをして試走。
それから、横浜スタジアム近くのNTT東日本光館まで、相ちゃんとランニングで行き、パラトラトークに14時45分から20分ほど出演して、15時30分から試泳をするためにホテルに戻ってから、横浜港のスイムスタートをするポンツーン(浮き桟橋)へ。
  パラトラトーク収録シーン
ポンツーンの上で、ウェットスーツに着替えて、相ちゃんと翌日のスイムコースを1周750mの試泳をしました。
水温は、約20℃ほどで、4月29日(金)の廿日市でのアジア選手権の時よりも4℃ほど高くて、泳ぎやすかったです。
試泳終了後、18時からホテルモントレーでの競技説明会に出席しましたが、全て英語での説明なので、今回もほとんど判らずに眠くなってしまいました。
説明会終了後、中華料理食べ放題のところで、5人で夕食をして、翌日の準備をしようと僕たちの宿泊しているスターホテルへ戻りました。
そこで、僕のタンデムバイクのギアチェンジに少し不具合があるとOさんに言ったら、調整してくれると工具で調整してくれたのですが、なかなか調整に手間取って、22時を過ぎても調整できなくて、明日は、タンデムバイクで走れるのかな?と不安になりました。
でも、Oさんは、根本的に調整し直すと言うので、できるのを待っていると、きちんと調整してくれたので、良かったです!
これで、14日のパラエリートのレースに臨む事ができるので、一安心。O監督、ありがとうございました。

5月14日(土)は、世界パラトライアスロン横浜大会の当日で、午前4時に起床。
午前5時にホテルのロビーに集合して、5時30分に大会の受付へ。
視覚障害のPT5の全盲クラスは、バイクヘルメットは勿論、ブラックアウトのスイムゴーグルとバイク・ランもブラックアウトのゴーグルを装着しなければならないし、レースウェアも僕のNAMEやJAPANが入っているかなどとチェックも受けなければなりません。
伴走ロープや伴泳ロープの長さや色もチェックを受けてから、ICタグとスイムキャップをもらって、ウェットスーツを着て、スタート近くの堤防へ。
  相ちゃんとタンデムと
午前6時40分ころから大会セレモニーが行われて、出場者が一人ひとり名前のコールを受けて、スイムスタートのポンツーン(浮き桟橋)へスロープを下って行きました。
午前6時55分に第1ウェーブがスタートして、次に、僕たちのクラスが、入水して、立ち泳ぎをして6時58分に僕たちがフローティングスタート。
前日の試泳の時よりも波がありましたが、水温も20.7℃とまずまずの温度だったので、予定どおり750mを泳げたかな?
スイムアップして、ポンツーンに上がり、伴泳ロープを外して、走りながらスイムキャップとゴーグルを外して、ガイドの相ちゃんに渡し、トランジットへ。
この時点では1位でした。

ウェットスーツを脱いで、シューズを履き、ヘルメットをかぶって、バイクのスタートエリアまで二人で押して行きましたが、トランジットで時間がかかり、2位でバイクスタート。
  タンデムバイクで激走中
1周5kmのコースを4周するのですが、Uターンが3回あって、1周目で、前方に1位のチームに追いついて来たので、みなとみらいの交差点のUターンのところで差をつめようとあまりスピードを落とさずにターンした瞬間に転倒してしまいました。
一瞬何が起こったのか?と頭が真っ白に!

僕は、右半身を強打して、肘と膝が痛かったんですが、ダメージは少ないと感じたので、レース続行できると思いました。
でもガイドの相ちゃんが、転倒した時に頭を打ったので、意識がありましたが、頭がふらふらするようでしたので、相ちゃんの様子では、無理はできないと思い、レースを続けましたが、しばらくはスピードを上げずに走りました。
相ちゃんは、このレースだけは、絶対にゴールすると強い意志で、行ってくれたので、僕もベストを尽くしてゴールしようとランに移りました。
ランの5kmは、コースを2周するのですが、キロ4分35秒ほどで走り、22分台でフィニッシュしたかったのですが、23分12秒でゴール。
総合タイムでは、1時間17分8秒で、5年連続自己ベストを更新して、3位の銅メダルでした。
ゴールした時に思わず相ちゃんと抱き合って、お互いの健闘を讃え合うました。
5年連続自己ベストを更新してゴールできたのも練習に付き合ってくださったTRI6WESTや長居わーわーずのガイドの皆さんやサポートや応援してくれた方々のおかげだと感謝感謝!です。
アメリカチームに勝てたのも嬉しかったです。本当にありがとうございました。

ゴールした後、相ちゃんと僕は肘や膝から出血していたので、救護室へ行き、手当てをしてもらいました。
  傷の手当てをうけた2人
翌日もエイジパラのレースがあるのですが、相ちゃんは、大事を取って、休養してもらう事になり、急きょO監督が僕のガイドを引き受けてくれたので、僕は、翌日のレースも出場することができるようになりました。
それで、僕は、Oさんとホテルへ戻り、翌日のためにウェットスーツを洗って干してから、昼食。
午後3時30分からのパラエリートの表彰式に出て、銅メダルをかけてもらい、花束もいただきました。
  表彰式で3位の銅メダル

午後5時からのエイジパラの説明会には、Oさんと出席。
今度は、日本語での説明でしたが、僕は、疲労のため眠くて、ほとんど聞いていない状態でした。
終了後、山形県から来ていたパラトライアスロンチームの方々と夕食をしてからホテルへ戻り、翌日のレースのために早く就寝。

5月15日(日)は、エイジのパラトライアスロン横浜大会でした。
前日に続き、午前6時にホテルのロビーに集合。
僕は、ガイドのOさんと受付へ行き、午前7時からの大会セレモニーの後、ポンツーン(浮き桟橋)へスロープを降りてスイムスタート地点へ。
前日と違いポンツーンが波で揺れて、風と波でスイムが大変だなあと予感。
エイジパラのスタートは、パラエリートのウェーブスタートとは違い、全てのカテゴリーが一斉にスタート。
僕は、試泳を含めて3日続けてこのコースを泳いだのですが、ガイドのOさんは、このコースを試泳もしていなくて、伴泳の練習をほとんどしていなかったので、荒波に四苦八苦しながら泳ぎ、相当海水を飲んでしまったようです。
僕も前日のレースのバイクで転倒して、肘や膝に擦り傷があり、傷口が海水に触れて痛みに耐えながらのスイムだったので、タイムも相当遅れてしまいました。
スイムアップの後、トランジットでウェットスーツを脱いで、ヘルメットとシューズを履いて、タンデムバイクを乗車エリアまで押して行き、二人で乗ろうとしたのですが、スイムで腕力を消耗してしまったガイドのOさんの腕に力が入らずにバランスをくずして、タンデムバイクでうまくスタートできず、乗車エリアに戻って、3回目でやっとスタートできました。
昨日とバイクコースが違い、3周で20kmを走るのですが、1周目は、転倒しないように特にUターンのところは、ゆっくりと走り、2周目は、少しスピードアップして、3周目は、コースにも慣れたのですが、もう、すぐにバイクフィニッシュでした。
ランに移った時は、Oさんは、息が上がってしんどそうだったので、Oさんの走れるスピードに合わせて走りましたが、このコースも昨日とは違い、狭い所や歩道橋に上がる時にジグザグにスロープを走る所など全盲の僕にも非常に走りにくいコースで5km走ってゴール。
Oさんは、練習もしてなくて、急遽、ガイドの依頼をされて不安もあったと思いますが、快く引き受けてくれて、無事にゴールできて良かったです。
本当にありがとうございました。
そして、ホテルに戻り、ウェットスーツを洗って、正午までにチェックアウトを済ませて、帰阪するためにバイクを回収して、車に積み込み、僕たちは、前日に続いて3位の銅メダルだったので、午後2時からの表彰式に行きました。
Oさんたち3名は、みんなのバイクを車に搭載後、一足先に車で大阪へ。
僕と相ちゃんは、午後4時からのパラフォトの皆さんとの打ち上げに参加。
そして、午後6時12分新横浜駅発の新幹線で、大阪へ。
午後8時30分に新大阪駅に到着。
僕たちの激闘の3日間が終わりました。
この3日間は、いろんな方々と出会い、いろんな出来事やアクシデントにも遭遇しましたが、大変思い出に残る世界パラトライアスロン横浜大会でした。
ガイドの相ちゃん、O監督を始め、サポートや応援してくれた方々に大変感謝しております。
またトレーニングに励み、次回も頑張りたいと思います。
皆さん、応援と協力を宜しくお願い致します。
  チームメンバーたちと

世界パラトライアスロンシリーズ(WPE) 5/14 横浜大会展望

長居わーわーずメンバーの山田敦子選手・長井敬二選手が、5月14日土曜に行われる世界パラトライアスロン競技会(WPE)横浜大会のそれぞれPT5女子・PT5男子の部に出場します。
以下、山田選手と長井選手に関しての大会の見どころです。

■PT5女子 ロビンス選手に挑む山田選手

山田選手とクリスティン・ロビンス選手(カナダ)の勝負に注目です。
山田選手は、ロビンス選手に昨シーズン0勝2敗、いずれも3分以上の差で敗れていますが、今季、山田選手は実力を伸ばしてきており、今大会では、ロビンス選手とは互角の勝負になるのではと思います。

4月29日のアジア選手権では、1時間14分台の記録をマークした山田選手に対し、ロビンス選手は、今季唯一の出場大会の3月のアメリカ選手権では1時間12分台でした。

しかし、アメリカ選手権は、アジア選手権よりもバイクで2.2キロ、ランで0.4キロ短い距離で行われており、記録は、波・風・気温などに大きく左右されるものの、山田選手とロビンス選手の対決は、目が離せないものとなるでしょう。
山田選手としては、得意のスイムでリードを奪って逃げ切りたいところです。

[余談]優勝候補の2名のアメリカ人選手に関して

エリザベス・ベイカー選手
パラリンピックアメリカ代表に暫定的に選出。もう一人のアメリカ暫定代表と共に、
パラリンピックではメダル候補の一人。

エイミー・ディクソン選手
パラリンピックに出場には、ランキングによる国別選手枠からは暫定的に外れたため、若干名の主催者選考枠での出場を狙うことになる見込み。
しかし、他のアメリカ暫定代表に劣らぬ実力者で、主催者枠でのパラリンピック出場のためにも、並々ならぬ意気込みでこの大会に臨んでくると思われる。主催者枠でパラ出場となれば、有力なメダル候補。

[参考]山田選手とロビンス選手に関して

(1)2015年シーズン対戦成績 山田選手0勝2敗
8月1日 WPEリオデジャネイロ大会
 ロビンス 1時間19分56秒(5位)
 山田 1時間25分26秒(7位)
9月18日 世界選手権
 ロビンス 1時間18分52秒(8位)
 山田 1時間21分56秒(10位)

(2)2016シーズン 主な結果
ロビンス 
 アメリカ選手権(3月13日 アメリカ/フロリダ州) 
 1時間12分40秒
 *スイム750m・バイク18キロ・ラン5キロ
山田 
 アジア選手権(4月29日 広島県廿日市市)
 1時間14分30秒
 *スイム750m・バイク20.2キロ・ラン5.4キロ

■PT5男子 長井選手、今年も進化した姿に期待

この大会には少なくとも2012年から連続して出場している長井選手は、今年で57歳になりますが、毎年記録を伸ばしてきており、昨年度大会のタイムは1時間19分23秒でした。

今年4月には、全日本トライアスロン宮古島大会(スイム3キロ・バイク157キロ・ラン42.195キロ)にも出場し、男子出場選手1358名中387位に入っており、年齢による衰えは全く感じさせません。
今年度大会でも、前年を上回るタイムを期待したいところです。

大会公式サイト(日本語)
http://yokohamatriathlon.jp/wts/

国際トライアスロン連合公式サイト内同大会ページ
http://www.triathlon.org/events/event/2016_yokohama_itu_world_paratriathlon_event

大吉さん、2015大阪マラソンで年代別1位

こんにちは。わーわーずガイドの平野です。
本日(4/22)発売された雑誌『ランナーズ6月号』に、昨シーズンの全日本マラソンランキングの速報が載ってました。

全日本マラソンランキングというのは、このランナーズ誌の編集部が主催している企画です。ランキングの集計対象に加わるのは簡単、というか、何も手続きしなくても対象大会(≒公認フル大会)を完走すれば自動的に集計されます。集計は、年度ごとの男女別で一歳刻みで順位づけされます。
全国のランナーが、それぞれのシーズンベストタイムで比べあいますから、ランナー全体の中でのフルの走力がどれぐらいかをはかるには、たいへん公平でわかりやすいものだと思います。

同い年ランナーのなかで100位以内に入れば、氏名を掲載してもらえます。
私がランニングを初めて間もない頃、先輩ランナーからまず最初に教えてもらったことは、この1歳刻みランキングで100位以内に入ることのスゴさです。その先輩ランナーは、毎年名前が載る100位以内の常連さんでした。

高齢になれば落ちていくスピードを、どこまで食い止められるか。
ラニンングを生涯スポーツとして位置づけるとき、この集計はモチベーションになってくれます。またこのランキングは、同年齢で同性のランナーとだけで競ってるようでいて、その実、年齢性別を越えて順位を比べてもなんら公平さを欠かないのですから説得力があります。100位以内ランクインは、広い裾野を持つランナー全員にとってステイタスとなりうるものだと思います。

で、前置き説明が長くなりましたが、2015大阪マラソンを、5時間17分7秒で走られた大吉さん。

絶対的なスピードとはまた別の極み、(失礼ながら)
「ご高齢なのに速い!」
「普通ならそのお歳で元気に歩けるだけでスゴいのにフル完走!」
という極みに向かって挑戦されています。
健常者も含めて全てのランナーがいずれ向き合わざるを得ない壁に向かって。

昨年10月に参加された大阪マラソンでは、男子80代前半の部で1位の表彰を受けられました。あらためて、おめでとうございます。
賞状を練習会にご持参いただくようお願いしました。
賞状の額縁のなかには2枚の写真が添えてありました。1枚は、伴に走られたオリーブさん、ルビーさんとのコース上での写真。もう1枚は、追っかけ応援されたサケもっとさんも加わってのゴール会場での写真です。

このときの様子は、以下のレポートがこのHP内にありますので、リンク2つを以下にあげておきます。

▼「2015大阪マラソン」オリーブさんの伴走レポートです
https://waawaas.sakura.ne.jp/?p=719

▼「2015大阪マラソン」サケもっとさんの大吉さん応援レポートです
https://waawaas.sakura.ne.jp/?p=721

大阪マラソンでは年代別1位でしたが、全日本マラソンランキングで大吉さんが何位かは、まだ速報なのでわかりません。80歳で対象大会のフルを完走された方が、全国で39人いらっしゃいます。トップは4時間26分。サブ5達成者は6人です。日本は広いですね。
そしてこの極みはまだ先も続きます。最高齢は91歳でフルを走られた方がいます。

2015年度は、タイム的には不本意な結果に終わってしまったようですが、その前のシーズンでは、福知山マラソンの4時間35分57秒で、年代別5位に入られた大吉さんですから、偉大なチャレンジもまだまだこれからだと信じています。
わーわーずの皆さんと一緒に、ずっと応援、いつまでも応援していきたいと思います。


写真説明:
左側は、センター玄関で賞状を掲げ持つ大吉さん。
右側は、『広報ひらかた 2016年3月号』のページ。
地元の地域情報誌で、大吉さんが紹介されました。
こちらリンクから記事をご覧いただけます。
https://www.city.hirakata.osaka.jp/html/kouhou/201603html/1603/25.html